時代を読む

ジャーナリスト嶌信彦のコラムやお知らせを掲載しています。皆様よろしくお願いいたします。

コラム(TSR情報)

スタンプラリー外交からの脱却、近隣外交にパイプ役を ―中国、北朝鮮、韓国、アジアなど―

安倍首相はいつから外交を得意と感ずるようになったのだろうか。首相が外国を訪問することになると、関係する役所や民間団体の首脳、それと新聞・テレビなどのメディア陣も随行するので、一行はたちまち数十人に膨れ上がる。しかもメディアは首脳外交を大き…

米中貿易戦争からハイテク覇権の戦いに!

アメリカと中国がハイテク覇権を巡って激しく衝突し始めた。もともと中国がハイテクに力を入れ始めたのは2006年頃だ。ハイテク産業の育成政策として中国政府は“自主創新”を打ち出し、新たな産業政策の標語とした。 ハイテク基幹技術を国産化しようという運動…

月曜日(30日)のNHK プロフェッショナル 仕事の流儀に多田自然農場社長 多田克彦様が出演

スタッフからのお知らせです。TBSラジオ「嶌信彦のエネルギッシュトーク」(※)の第1回(2002年10月13日放送)のゲストとして出演いただいた多田自然農場社長の多田克彦様が来週月曜(30日)に放送されるNHK総合「プロフェッショナル 仕事の流儀」(22:25-2…

米中貿易戦争勃発か ~米国の貿易赤字8000億ドル~

トランプ流の「ディール(取引)」をテコにした貿易攻勢は世界から反発を買い、かえってアメリカを「孤立化」に追いやっている。とりわけGDP第1位と第2位のアメリカと中国の対立は、世界を貿易戦争に巻き込みかねないギリギリの瀬戸際にやってきた。 アメリ…

ロマンと経済の楽しみな地域に -日本と縁の深い中央アジア-

この6月に私が会長を務めるNPO法人日本ウズベキスタン協会が設立から20周年の“成人式”を迎える。発足した当初は、まさか20年も続くとは予想もしていなかった。20年前に「ウズベキスタン協会」といっても、多くの人は「ウズベキスタンて、どこにあるの?」と…

森友学園のゴミはあったのか? ―役所がゴミ増量を促した不思議―

いまだに釈然としない事件は、昨年2月以前に財務省近畿財務局が大阪府豊中市の国有地を9億5600万円の鑑定価格から、何と8億円も値引きして例の森友学園に払い下げた理由である。表向きは、国有地の地中にゴミがあり、撤去にダンプカー4000台分などの費用とし…

まだまだ火種が多い森友問題 ―公文書改ざん、長官辞任、首相の進退にまで発展―

学校法人「森友学園」への国有地売却問題に端を発した国会議論は、ますます闇に包まれ、国税庁長官の辞任、公文書の改ざん、安倍首相夫妻への忖度(そんたく)と首相辞任論、財務省官僚の倫理や官僚道・吏道などのあり方にまで発展してきた。国家を揺るがす…

産業競争力がついてきた中国 ―米国を激しく追い上げる中国―

経済、政治、外交・安保、技術、ネットなどの分野で世界における中国の存在感が急速に高まっている。逆にアメリカ第一主義を唱えるトランプ政権ではアメリカの弱体化が目立つ。自由主義、市場経済の世界で“一強”を誇っていたアメリカが様々な分野で中国とせ…

30年前に東北から立ち上がった農業ベンチャー  ―いまや世界にはばたく多田自然農場―

岩手県遠野市で有限会社多田自然農場を経営する多田克彦氏からうれしい年賀状が届いた。 「アメリカ市場へ輸出がはじまりました。2017年秋、多田克彦乳製品 カリフォルニア州シリコンバレーで大人気。2018年初夏 ニューヨーク・マンハッタンに進出。グランド…

中央アジア、地理的優位を生かせるか ―タジキスタン、カザフスタンを訪れて―

中央アジア5カ国には長い間、関心を持っていたが、タジキスタンだけはまだ訪れたことがなかった。それが2017年11月、国際交流基金(JF)の文化使節の一員として同行させてもらうチャンスに恵まれた。私は日本ウズベキスタン協会の会長を務めているためウズ…

アメリカ政府がパリ協定から離脱 ―アメリカ企業は参加、独仏が先導役に―

昭和45(1970)年頃 江東区豊洲の大気汚染 1960~70年代の日本は、高度成長期の真っ盛りで人々は元気で、みな浮き浮きしているような雰囲気だった。まだまだ日本は成長し、人々の給料も上がると信じていた。実際、企業の競争力はどの業界も強く、先進国のア…

経営に魂が入っていない ―相次ぐ大手企業の不祥事―

大手企業の不正、不祥事が名門金融機関にまで広がっていた。デフレ脱却の名目で作られた国の低金利融資制度「危機対応業務」を巡り、商工中金が書類改ざんなどの不正をほぼ全店で行なっていたというのだ。商工中金の約22万件の危機対応融資のうち、約5万9,00…

EV車への大革命 ―ガソリンエンジンは時代遅れに!?―

日本はまだ圧倒的にガソリン自動車が主流で、電気自動車(EV)へ大転換する気配は見えていない。しかし世界は違う。着々とEV車へと動いており、自動車産業に革命的変化を起こす可能性すらささやかれている。日本と世界のEV車への動きはあまりにも違っている。…

―日本は戦後の第二創業に挑戦を―  中小・零細企業に期待

今年1月、私は「目指せ!第二の創業時代」というコラムを書いた(オフィシャルHPに掲載※)。第二次大戦で敗戦した直後の日本は、当時の中小・零細企業が廃墟の中から立ち上がって今日の経済大国の礎を築いた。ソニー、シャープ、松下電器(パナソニック)…

波乱含み習政権第2期 ――劉暁波氏 獄中死に批判――

秋の中国共産党大会を前に習近平政権がピリピリと神経をとがらせている。特にノーベル平和賞を受賞した人権活動家の劉暁波氏(61)が、7月13日に政府に監禁されたまま亡くなったことについて、国際社会からの批判が高まり外交問題となることに強い警戒心を抱…

ウルトラマン50年の人気と秘密 ―円谷プロの特撮の努力と歴史―

【ゴジラが1954年にスタート】 怪獣映画「ゴジラ」は、今も多くのファンをもつ。当初は日本の街を歩きながら踏み潰す大怪獣だった。しかし第5作「三大怪獣 地球最大の決戦」で、ゴジラは人類の味方として戦ったため、単なる恐怖の対象ではなくなっていきエン…

ネット通販が変える小売・物流 働き方、社会を変える

ここ10年で商品の流通、広告、販売の流れが大きく変わり、小売業界や物流業界に大変動が起きている。その先頭を走っているのが「アマゾン・ドット・コム(Amazon.com)」だろう。 書籍を買いたいとき、アマゾンにアクセスすれば、たちどころに買いたい本の価…

トルクメニスタン訪問記 天然ガス輸出で潤う国

先日、国際交流基金の要請で中央アジアのトルクメニスタンを訪問した。文化交流の名目で市内を見学するとともに、美術学校、美術館、科学アカデミー、絨毯博物館、ミニファッションショーなどを見学させてもらった。 そのほか、日本との外交関係樹立25周年の…

東芝の凋落に何を学ぶか M&A経営の落とし穴

東芝の凋落は、産業界だけでなく世間一般にも大きな衝撃を与えている。折り紙つきの超優良企業とみられていても、経営判断のミスからあっという間に転落してしまう事実をまざまざと見せつけたからだ。 東芝といえば、テレビや半導体、重電機、軍事・防衛関連…

解体的運命となった東芝 今後の収益を何に見出すか

東芝が重篤な危機に陥ることがあるなどと、一体誰が予想し得ただろうか。1875年(明治8年)7月に創業され、資本金2000億円、連結売上高5兆7,000億円、従業員数約18万8,000人(単体では3万6,601人)の巨大重電企業である。 ――カラクリ技術の歴史をもつ名門企…

日・露外交の失敗 ――甘い見通しがあだに・・・――

安倍首相が今年の最大の外交課題、交渉として力を入れてきたのが日露問題だった。北方領土の返還(歯舞、色丹の2島先行返還)、日露平和条約の締結が目標だった。一時は安倍政権も好感触を得ていたようで、国民に期待を抱かせるような言動をみせていたが、結…

アメリカのTPP離脱の衝撃 ~中国寄り協定で妥協するのか~

ゴール直前でTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)が座礁した。アメリカの新大統領ドナルド・トランプ氏が当選直後にTPP離脱方針を明言したからだ。トランプ氏の大統領就任は来年の1月20日。オバマ大統領としては残る2ヶ月余の任期中に議会から承認を得たいと…

日本は解散が多すぎる ―国会で重要課題をゆっくり議論されない―

日本では国政選挙(衆院と参院)が多すぎないだろうか。先日も東京と福岡で補欠選挙があったし、年末・年始あたりにかけ総選挙実施の噂も飛びかっている。選挙は国民の「民意」を問うことになるので決して悪いことではないが、最近の日本の選挙を見ていると…

世界で相次ぐ強権政治の登場

――ポピュリズムで支持率は高騰―― 世界のさまざまな地域で“強権支配”が広がりつつある。ロシアのプーチン政権、中国の習近平政権、トルコのエルドアン政権、フィリピンのドゥテルテ政権、あるいは日本の安倍政権もその中に入りつつあるのかもしれない。しかし…

日本は1000年ぶりの地質大変動時代に! ―2030年代に再び巨大地震か―

先日、火山地質学や地球変動学の権威である京都大学大学院教授・鎌田浩毅氏にお会いして最近の地震や火山爆発などの話を伺った。 まず、鎌田教授の服装にびっくりさせられた。カーキ色のジャンパーのような上着に火山を思わすような真っ赤な図柄が描かれ、上…

国の成熟度試されるパラリンピック ―20年五輪は何をめざすのか―

Paralympics Closing Ceremony Fireworks / carlbob 2020年の東京オリンピックをめぐる相次ぐ不祥事が次々と明るみに出ている。しかし、パラリンピックの話題は活躍しそうな一部の選手のことが時々報道されるだけだ。たが、近年は“オリンピック・パラリンピ…

中央アジアに注がれる熱視線 近く人口1億人の市場に

紀元前の時代に、古代ローマと中国の長安などを結ぶ東西の交易路がシルクロードだった。中国で産出される絹は、ヨーロッパでは手に入らない貴重な製品だったので、“絹の道”と呼ばれたのである。後年、三蔵法師(玄奘)がインドからこの絹の道を通って仏典を…

東南アジアで急伸するネット通販―日本は完全に出遅れ―

中国人訪日客の“爆買い”をきっかけに、日本商品の中国通販サイトのビジネスも急速に伸びている。日本に来た中国人買い物客が日本の品物の品質、安全性、価格などを知って、帰国した後も通販を通じて日本商品を買う人が急増しているのだ。来日して日本商品の…

中国経済の実態と今後 ―第13次5カ年計画を読む―

中国の経済は本当に大丈夫なのか?一党独裁で市場経済に参入している国なので、謎が多く、本当のところがよくわかりにくい。しかし今や中国の経済動向が世界経済を左右しているのも現実なのだ。そこで今回は、さまざまな数字や証言から今の中国経済にできる…

中東・石油の焦点はサウジからイランへ

――サウジも減産で自らのクビをしめた―― 原油安がまだ止まらない。2008年に1バレル=150ドル近辺まで上昇していた原油価格は、現在5分の1、約30ドルまで落ち込み、直近では29ドル台まで落ちた。原油安は消費国にとって朗報だが、急落と先の見通しがつかない場…