時代を読む

ジャーナリスト嶌信彦のコラムやお知らせを掲載しています。皆様よろしくお願いいたします。

昨日のトークファイルの内容~ベルリン・フィル騒動から日本のオーケストラ事情~

スタッフです。
昨日の「森本毅郎・スタンバイ」のトークファイルの音源が掲載されました。要約は以下の通りです。

テーマ:ベルリン・フィル騒動から見つめなおす日本のオーケストラ事情

私は詳しいということではないが、オーケストラが好きで年5、6回聞きに行っている。先日ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(以下ベルリン・フィル)が時期首席指揮者を巡って130人近い楽団員が、11時間議論したが決まらず決定を延期。伝統的な人か、新しい人を求めるのかでもめたというニュースがあったが、これはそのうち決まるだろう。そこで、今の日本のオーケストラ事情が気になって調べてみた。

日本には今、連盟に加盟しているオーケストラが33団体ある。御三家と呼ばれるのが、NHK交響楽団読売日本交響楽団、東京都交響楽団。他にも日本フィルハーモニー交響楽団新日本フィルハーモニー交響楽団、地方にもいろいろある。ベルリン・フィルの楽団員は123人だが、日本のオーケストラの平均団員は61人。御三家の平均が100人。年間来場者数は平均12万人。御三家平均は20万人。年収は音楽ユニオンが2003年に発表した数値によると最高はNHK交響楽団の1000万円、次いで読売日本交響楽団の767万円、東京都交響楽団の733万円。北は札幌交響楽団から南は九州交響楽団まで御三家以外の平均年収は約400~500万円。低いところだと220万円で、アルバイトと掛け持ちしているようだ。

また、オーケストラを聞きに行く人はどうかというと、過去5年間の来場者数実績は400万人でほぼ横ばいで推移している。この400万人を33団体でとろうとし、年間の公演回数を増やすことで来場者の増加を図ろうとしている。公演回数は過去5年間で3600回から3800回と200回増加。多い所では毎月公演を実施しているところもある。顧客の争奪戦という点においては若手、外国人まで多岐にわたる有名な指揮者を招聘しようとしている。

今年は首席指揮者の交代も多く、札幌交響楽団、東京都交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団NHK交響楽団で実施。来年は、日本フィルハーモニー交響楽団新日本フィルハーモニー交響楽団名古屋フィルハーモニー交響楽団の3つのオーケストラで実施され、変化をつけドンドン人気者を入れ、生き残りをかけている。

ベルリン・フィルで有名なのはカラヤン氏。カラヤン氏は34年間在籍。1882年に創設している130年の間に指揮者の総数は10人。世間に冠たるベルリン・フィルとして、ベルリン・フィルが変われば世界の音楽が変わるとも言われている。日本もそういうことをやらなくてはならない。

チケットの平均価格は3800円位。日本は音楽ファンが増えていると言われるが、シニアが多い。若い人をどう増やすかということが今後の大きなポイントである。日本はこれから文化で売ろうとしている。今後楽団員の給与をぜひ高くしてほしいと語っております。

【お知らせ】森本毅郎・スタンバイ」は 6月8日からスペシャルウィーク
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