時代を読む

ジャーナリスト嶌信彦のコラムやお知らせを掲載しています。皆様よろしくお願いいたします。

本日のTBSラジオ「日本全国8時です」の内容~難民問題とサミット(主要国首脳会議)~

スタッフです。
本日の「森本毅郎・スタンバイ」の「日本全国8時です」の音源が掲載されました。要約は以下の通りです。

テーマ:難民問題を解決できない各国首脳

今日のニュースで難民問題にまた1つ動きが出てきた。何十万人という難民がおり、シリアの中にも数百万人の難民がいるとも言われる。ドイツには難民がこれまで大量流入しているが、ヨーロッパで受入れ問題が後退しそうだというニュースが今日報じられた。どこの国も失業問題を抱え、そこに難民が入ってくるとドイツ右派などは反対している。難民問題はヨーロッパで起こっているが、実は中東の問題であり、アメリアにもメキシコなど中南米などから難民がきており、全世界的な問題となっている。この背後には戦争や貧困といった問題があり、世界をどうやって統治しなければならないのかという問題を考える必要がある。昔なにか問題が起こるとG8、G7、G20などで話合いをしたものだ。

私はサミット開始から30回位サミットを取材してきた。1975年にサミットの第1回が開催。戦争が終わって20年余しか経っておらず、石油危機(第1次は73年)があり戦争は石油から始まったこともあって、フランスはそれらの問題をきちんと話しておかないとまた第二次世界大戦のようなことが起こりかねないという危機感を持っており、主要国が集い問題を考えることをフランスが主導して開催される運びとなった。当初アメリカ、イギリス、フランス、ドイツの4ヶ国でやろうという案が出たが、ドイツは日本がどんどん成長しているのにメンバーに入れないのはまずいのではと提案。昔の連合国と枢軸国の割合が3:1になって不利になるという意味もあって日本の参加が決まった。その後イタリアがそれを聞きつけG6となり、そこでアメリカは弟分であるカナダを入れようとしたが、フランスはその時開催のランブイエ城に部屋がないと言いG7での開催となった。アメリカはどうしてもカナダを入れたいと、その半年後からG7となったのである。

サミットの中で一番印象に残っているのは79年の東京サミット。この時はちょうど第2次石油危機があり、各国に石油の割り当てをしないと戦争になる可能性もあるという話がされていた。日本は当時700万バレルを輸入しないと5、6%の成長が出来ないと主張していたが、各国がそれを呑める状況ではなかった。そんな最中に東京でサミットが開催されているのにも関わらず、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツが夜中にこっそり集い。日本は540万バレルで我慢しろというペーパーを翌日会議に提出。当時の大平首相は驚き、この量では日本は成長できないとアメリカ・カーターに呑むことが出来ないと泣きつき、その時に昼食で出ていた吉兆の弁当を前に「私はとてものどが通らない、きちんとしてくれ」と訴えた。630から690万バレルの間でなんとか国内を収められるだろうということで収束した。

日本はこの当時今ほど発言力もなく、入れてもらったことを喜んでいた時期でもあり、昼食後の写真撮影ではいつも端にいて孤立していた。英語での会話が不得手であり、いろいろと言われていたが、中曽根元首相はそれを嫌い、昼食後中央に座るレーガンにくっつき、中央に写るようになった。それ以降中央は奪い合いになるので、順番が決められた。日本が自分のパフォーマンスを示すために、さまざまなパフォーマンスを演じた時代であった。

今やサミットは影響力を失っているが、その理由は冷戦が終結し、当初はG7が仕切り決めたテーマを1、2年で解決していた。その後、ロシアや新興国、中国が加わり、みんな勝手な事を言い出しG7では決定できない時代が1、2年続き、G7で決めたことがG20でひっくり返るようになり意味がなくなり、中心はG20となった。

しかしながら、新興国とG7の対立など難民問題に関しても世界でまとまらず、ヨーロッパ任せとなっている。今後ヨーロッパがまとめられないとすると、今年のG7かG20に出てくるが、昔のように世界で一丸となって解決する能力があるのか。世界全体の統治能力が試されているということだろう。

日本は世界に貢献したいと言うが難民問題ではほとんど発言しておらず、5000人の申請に対して受入は11人。世界から難民に冷たい国と言われている。多様性や国際性と言いながらこの問題を放置しておいていいのか。アジアで難民が発生した場合は日本が中心にならなければならない。本気になって考える必要がある。

かつて日本も難民として海外に受け入れてもらった経緯があるのだから、放置することは大変な問題につながる可能性もでてくるのではないか。

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先週の放送のまとめの掲載が遅れておりますが、後日掲載いたしますのでご了承下さい。