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シベリア抑留研究の小林昭菜さんが「村山常雄記念シベリア抑留研究奨励賞」を受賞

今日、嬉しいニュースが届いた。
シベリア抑留研究をされている法政大大学院兼任講師の小林昭菜(あきな)さんが第1回「村山常雄記念シベリア抑留研究奨励賞」を受賞されたのだ。

小林さんは、私が会長を務める日本ウズベキスタン協会のイベントに足を運んでくれたり、2014年8月にウズベキスタン大使館で開催された協会のイベント「トークの会」にて抑留者の大塚武さんとともに、自身の研究成果を交えながら非常にわかりやすく進行して頂いている。

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「トークの会の一コマ」(左より、小林昭菜さん、故大塚武さん)


小林さんは、ロシアに留学されるなど熱心にシベリア抑留について研究を続けてこられた。今回その成果が報われ、非常にうれしく思っている。

今回、共同通信が配信したようで本日の東京新聞信濃毎日新聞など複数紙で紹介されていたので合わせて紹介したい。

新設のシベリア抑留研究奨励賞、長野市出身の小林さんら受賞 

 シベリア抑留による死亡者の名簿作成に尽力した故村山常雄さんの業績を伝え若手研究者を育成しようと、市民団体「シベリア抑留者支援・記録センター」(東京)が新設した「村山常雄記念シベリア抑留研究奨励賞」の第1回贈呈式が11日、都内で開かれた。長野市出身で法政大大学院兼任講師の小林昭菜(あきな)さん(33)=東京都=ら2人が受賞した。

 小林さんはロシアと米国に残る公文書などを基に、抑留が始まった原因を調べた。日本の占領を巡って米国と対立した旧ソ連の指導者スターリンが急きょ強制労働を決めたとする従来の見方に対し、旧ソ連がそれ以前から計画していたとの仮説を展開。「新しい史料に基づいた説得力ある議論」などと評価された。

 小林さんは長野清泉女学院高校(長野市)を卒業後、法政大に進学。同大大学院でシベリア抑留を研究してきた。ロシア科学アカデミー東洋学研究所派遣研究員などを経て、昨年9月に博士号を取得した。

 2014年5月に88歳で死去した村山常雄さんは、シベリアで4年間強制労働を経験した。帰国後は故郷の新潟県で中学教師を務めた後、「仲間の魂を弔いたい」と70歳から調査作業を始め、約4万6300人の名簿を完成させた。賞は40歳以下の研究者が対象で選考委員は大学教授ら8人。2年に1回選出する。

 小林さんは贈呈式で「村山さんの思いを今後の研究につなげていきたい」と話していた。もう1人の受賞者は英国在住のウズベキスタン人研究者シェルゾッド・ムミノフさん(33)。 (5月12日)  

 東京新聞では以下のように紹介されている

(前略)

 選考委員を務める富田武成蹊大名誉教授(日ソ関係史)は「多くの資料を収集、分析し、独自の解釈を提示した点は評価に値する」と述べた。

 センターによると、賞はシベリア抑留関係の論文を発表した40歳以下の研究者が対象で、抑留で亡くなった人たちの名簿をまとめ、2014年5月に亡くなった研究者村山常雄さんの名前を冠した。(省略) 

 この賞の受賞を励みに今後ますますのご活躍を期待しています。この度はおめでとうざいました。

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