コラム(TSR情報)
Paralympics Closing Ceremony Fireworks / carlbob 2020年の東京オリンピックをめぐる相次ぐ不祥事が次々と明るみに出ている。しかし、パラリンピックの話題は活躍しそうな一部の選手のことが時々報道されるだけだ。たが、近年は“オリンピック・パラリンピ…
紀元前の時代に、古代ローマと中国の長安などを結ぶ東西の交易路がシルクロードだった。中国で産出される絹は、ヨーロッパでは手に入らない貴重な製品だったので、“絹の道”と呼ばれたのである。後年、三蔵法師(玄奘)がインドからこの絹の道を通って仏典を…
中国人訪日客の“爆買い”をきっかけに、日本商品の中国通販サイトのビジネスも急速に伸びている。日本に来た中国人買い物客が日本の品物の品質、安全性、価格などを知って、帰国した後も通販を通じて日本商品を買う人が急増しているのだ。来日して日本商品の…
中国の経済は本当に大丈夫なのか?一党独裁で市場経済に参入している国なので、謎が多く、本当のところがよくわかりにくい。しかし今や中国の経済動向が世界経済を左右しているのも現実なのだ。そこで今回は、さまざまな数字や証言から今の中国経済にできる…
――サウジも減産で自らのクビをしめた―― 原油安がまだ止まらない。2008年に1バレル=150ドル近辺まで上昇していた原油価格は、現在5分の1、約30ドルまで落ち込み、直近では29ドル台まで落ちた。原油安は消費国にとって朗報だが、急落と先の見通しがつかない場…
――世界の各地で起きているさまざまな事件―― 今年に入って、本格的に“中国リスク”が世界でささやかれ始めた。世界の資源、商品などをガブ飲みしてきた中国が、ここにきて急に「もうお腹はいっぱい」とばかりに“輸入力”を急速に落とし始めているのだ。その影響…
――公平、公正、簡素、赤字解消の基本に戻れ―― 税金――とりわけ消費税は国民一人一人の毎日の生活にかかわってくる税金だけに国民の関心はどこでも高い。それだけに、税金に対する基本的な哲学、考え方を国民が共有しておくことが重要になってくる。 税の基本…
「あのフォルクスワーゲン(以下VW)が不正か」と報道されたとき、世界中の誰もが耳を疑った。VWと言えば、ドイツを代表する自動車大手で世界でも人気車種だ。かぶと虫を連想させる初代タイプのビートルのほかゴルフ、パサートなどに加えて近年はアウディや…
スタッフです。 東京商工リサーチ社が発行する「TSR情報」の10月20日号で嶌の新刊ノンフィクション「日本兵捕虜はシルクロードにオペラハウスを建てた」(9月30日角川書店より発売)が紹介されました。 「TSR情報」は1952年(昭和27年)3月5日に創刊された日…
戦後70年で燃えた暑い夏も、結局安倍内閣が安保法制を強行採決にもっていき可決してしまった。国民の60~80%が「法案内容の議論はよく理解できないし、今回の安保法制の改定には賛成できない」と世論調査の結果として出ていたが、自公与党は聞く耳を持たなか…
――インド財閥系企業の高成長―― 1日200円以下で暮らす人々の層のことを低所得層、貧困層と呼んでいる。人口ピラミッドの底辺にあたることからBase Of Pyramid(BOP)とも呼ばれている。その数は世界人口の7割を超え40億人とされる。考えてみれば、所得は低い…
中国経済が変調をきたしている。そのシンボリックな経済の動きが、まず株価の下落だ。上海総合指数は、7月上旬までに1カ月間で約30%安となり、日本を含むアジア周辺国まで株安に巻き込まれた。あわてた中国政府は、株価下落を支えるため昨年から4回の追加利…
――来日客が増加―― 日本が“失われた10年”と言われた90年代末頃から、私は「日本はもっと観光に力を入れて外国人訪問客を迎え入れ、外貨を稼ぐべきだ」と、この欄でも何度か提言してきた。 日本の観光客は海外にどんどん出かけ、買い物を楽しんでくるが、海外…
――アメリカのベンチャー―― 日本の経済にいま一番求められているのは、新しい産業をおこすイノベーションの力だ。アメリカは冷戦終結後、軍事技術の開放などからIT、バイオ、エネルギーなどの分野で次々と新しい産業がおこり、アップルやグーグル、シェールガ…
先日、書棚を整理していたら松下幸之助氏の「不況克服の知恵」というPHPビジネスレビュー特別版が出てきた。発行日をみたら2009年2月だから、2008年のリーマン・ショック不況に世界中が悩んでいた真っ最中の頃だ。 幸之助は1894年(明治27年)生まれで、1989…
――人件費コストだけではない競争条件―― 私は以前から主張してきたが、技術開発志向、高品質生産、職場環境や従業員を大事にしたい日本企業や外資系企業は、もっと国内回帰、対日投資をすべきだろう。最近、円高是正で国内へ生産を戻す企業が増えてきたが、も…
私のようなシニア世代にとって、デパート・百貨店は、幼少期時代のハレの舞台、店だった。私は、東京・大田区の池上線沿線に住んでいたが、近所のお店といえば八百屋、肉屋、魚屋、米屋、駄菓子屋、牛乳店、文房具店、理髪店、雑貨店、小さな洋服店などだっ…
3D(スリーディー=三次元)プリンターという言葉が、今メーカーの間で注目されている。今年のアメリカ一般教書の中でオバマ大統領が「ものづくりに革命をもたらすツールになる」と述べたこともあって一層話題になった。 東京ビッグサイトで秋に開催された日…
―最も良い季節を開催国が決めるべきだ― 10月10日は「体育の日」である。今は暦や連休確保のご都合主義で、10月10日にならず11日や12日になったりする。今年はなんと13日(月)だった。休みを増やす策とはいえ、日が変わってしまうとなんとなくうら寂しい。 …
2020年の東京オリンピックをめがけて、都内、特に日本橋、銀座、丸の内(大手町)の三つの街の競争が激しくなってきた。これまで日本一のにぎわいと憧れの街は“銀座”と相場が決まっていた。しかし、いまやかつての江戸の中心街・日本橋が再び日本一を奪回し…
―熱狂的ファンをもつスノーピーク― 今月も時代の流れをつかんで成長している中堅企業を紹介したい。地方の企業ながら海外の売上比率35%、2020年の連結売上目標を5倍から10倍にしたいという大目標を掲げているが、話を聞いていると決して絵空事ではないとい…
――「海洋気象」からスタート―― 「船乗りの命を守りたい」「いざという時、人の役に立ちたい」――ウェザーニューズ社に今も脈々と受け継がれている創業者 故・石橋博良元社長の言葉であり、創業の精神である。 1970 年1 月31 日、1 万8,000 トンの貨物船「空光…
「中小企業投資育成株式会社(望月晴文社長)」という名前を聞いたことがおありだろうか。長ったらしい名前で何のひねりもなく、いかにもお役所関係と見える会社だ。実はその通りで通産省(現経済産業省)の肝入りで、1963(昭和38)年に設立された公的な出…
5月のG・Wをはさんで2回の海外旅行を行った。一つはシルクロードの中心地にあたり、成長めざましいウズベキスタン、もう一ヵ所が数年ぶりに訪れた北京だ。新興国は一年ごとに街の表情が変わるといわれるがウズベキスタンも中国も様変わりで、日本にはない…
――小保方さんが提起した隠れた問題―― 小保方晴子さんのSTAP細胞問題で、はからずも明るみに出たことは、生物学な科学のことだけでなく“ポスドク”の深刻さだろう。ポスドクとは、ポスト・ドクターつまり博士号をとった後の生き方のことだ。博士号(ドクタ…
ナノテクノロジー――これからの産業の主役のひとつだし、日本が得意とする技術でもある。しかしナノテクとは何か、何に使われているのか、などの実情は一般にはまだよく知られていない。 言葉だけが先行しているようにみえるナノテクの世界をみてみたい。 ――…
いま農業が追い風に乗っている。この機会に国をあげて風をつかみとり“農業大国・日本”の評判を築けるのか、逆にまた国内でモタモタしてチャンスを逃すのか――ここはひとつ腰を据えて“農業の日本”という新しいブランドを国際社会に名乗りあげたらどうだろうか…
浮上してきた旧鉄道を母体とする西武ホールディングス(HD)と、沈んでしまった西武百貨店グループ。前者のオーナーだった堤義明氏は少数株主に転落、百貨店グループの総帥だった堤清二氏は昨年亡くなり、グループもほぼ解体。ともに堤家の手を離れたが、鉄…
メディアに企業の合併、再編の報道がされるのは、いまや日常茶飯事となってきた。大手メディアに出るのは大企業、上場企業の場合がほとんどで、海外企業の動向までかなりフォローされている。 しかし、合併、再編、企業の買収(M&A)は、実は中小企業の分…
東京電力福島第一原発の本格的廃炉作業が、11月から始まった。福島第一原発には1号機から6号機まであり、今のところ4号機までの廃炉が決まっているが、5号機、6号機も廃炉になる予定だ。今回の作業は4号機から始まった。 4号機は東日本大震災の時に定期検査…