クリミア半島問題の緒戦は、電光石火のプーチン大統領の早業と決断でロシアが勝利。オバマはまたも優柔不断な”弱い大統領”を印象づけてしまった。このまま実効支配が続くのか。今のプーチンなら国際批判に耳を傾ける気はないだろう。
1980年代にロシアから欧州にガスパイプラインを引く時、レーガンは反対だった。ロシアにエネルギーの首根っこを押さえられるからだ。しかし欧州は相互依存関係が深まるからロシアも無茶は出来ないはずと対ソ連制裁の時も対象にしなかった。当時はこれを相互依存戦略と呼んだが、これをどう総括するのか。
やはりプーチンの強行策で困ったのは日本だ。何となくG7の制裁に追随していくようにみえるが、日本の国益と国際社会の正義をわかりやすく国民に説明してロシア戦略をたて直したらどうか。
中国はロシア制裁を棄権したが、今後どうするのか。ロシアは中国を引き入れて、大義の正当性の保証人にしたいのだろうが、中国もチベット、ウイグルなどの民族問題を抱えている。大国としてのふるまい、”中国の夢”とは何か。核サミットでの中国首脳の発言に注目だ。
18日、創立140年の国立東京農工大に招かれ市民対象の講演。これからの10年と日本農業の強さ、可能性について語る。東京・府中の農工大の広大なキャンパスにはコメ、野菜、畜産、果樹などの畑が広がる。帰りにブルーベリーのジャムを頂いた。ここも6次産業化を実験しているのだ。
24日からオランダ・ハーグで核サミット。この席で日米韓の首脳会談とか。まだアメリカが入らないとダメということか。韓国は慰安婦、竹島、歴史認識などは譲らないが、経済で交流したいことはアリアリ。”政冷経熱”をどうやって”政温”にもってゆけるか。政治の知恵と懐の広さが問われる。
中国の理財商品デフォルトに続いて、中堅不動産会社倒産のニュースも。日本のバブル崩壊時の初期を思いおこさせる。住宅金融専門会社(住専)がバブルに乗じて住宅ローンを貸しまくった挙句に次々経営破綻し、6兆円以上の損失。中国は日本の住専崩壊から教訓は得た?