TSR情報で「日本兵捕虜はシルクロードにオペラハウスを建てた」が紹介されました
スタッフです。
東京商工リサーチ社が発行する「TSR情報」の10月20日号で嶌の新刊ノンフィクション「日本兵捕虜はシルクロードにオペラハウスを建てた」(9月30日角川書店より発売)が紹介されました。
「TSR情報」は1952年(昭和27年)3月5日に創刊された日本最古の倒産情報誌です。大手企業の与信部門や全国のさまざまな企業で購読され、倒産情報のみならずさまざまな識者のコラムも見どころの一つとなっています。嶌はかなり以前より月に一度コラムを寄せております。
【掲載内容】
「日本兵捕虜はシルクロードにオペラハウスを建てた」
著者:嶌信彦(ジャーナリスト)
発売元:角川書店
定価:1,600円(税別)
――日本人論の原点がここにある――
10年以上調べて書いたノンフィクションが角川書店から出版された。戦後70年でシベリア抑留の悲劇が何度も報道されたが、満州から抑留された場所はシベリアだけではなく 中央アジア・シルクロードの国ウズベキスタンにも抑留された日本人工兵がいた。
彼らの使命はロシア革命30周年の1947年11月までに旧ソ連のシンボルとなるオペラハウスを建設すること。ビザンチン風レンガ3階建て1,400席、内部の紋様は中央アジア式で凝った壮麗な設計だったが、第2次大戦で土台程度しかできていなかった。それを457人の日本人捕虜とウズベク人が精魂込めて建てたのだ。捕虜の身である以上、いい加減に作ることもできたが、永田行夫隊長(24)は「歴史に残る建物だから日本人の恥となるような建て方はやめよう。そして、全員が元気に帰国できることを念じて、日本人の和の精神をこの収容所のモットーとして生きて行こう」と話し、見事47年10月に完成させた秘話だ。
1966年に大地震が襲来、タシケント市はほぼ全壊したが、ナボイ劇場だけは凛としてすくっと建ち続け、ウズベク人を驚かせた。以来、シルクロードの”日本人伝説”として今も語り継がれ、中央アジア全体に広がり、国づくりのモデルを日本に求め大勢の留学生が今日もやってきている。
シベリア抑留の悲劇とは全く違った抑留者とウズベク人、ロシア人たちの緊張と感涙、日本人の若い世代(10~30歳)のチームワークとユーモアにもとんだ知られざる感動のノンフィクションだ。
詳細は嶌信彦オフィシャルサイトへ:http://nobuhiko-shima.com/
本日午後に安倍首相はモンゴルと中央アジアに訪問するため政府専用機で出発されました。中央アジアの中心的な国であるウズベキスタンを訪問した際には、本書の舞台であるナボイ劇場と、現地で亡くなられた方が眠られる日本人墓地を訪問される予定となっております。
ウズベキスタンがなぜ親日国であるのかという秘密がこの本書には詰め込まれておりますので、ぜひこの機会にお読みいただけると幸いです。