旅の終わりとその後
スタッフからのお知らせです。既報の通り、嶌が会長を務める日本ウズベキスタン協会主催の20周年記念旅行が開催され、9月6日から13日までウズベキスタンに行ってきました。参加された方より続々と感想が寄せられています。今回の旅行の写真とともに紹介します。
今回は、会員の中村 裕一さんからの寄稿文を紹介します。中村さんは、嶌の高校時代の同級生でもあり、長年協会の活動を支えて下さっている方です。
明るく、柔らかい物腰ながら芯の強さをお持ちの方です。絵を描かれるのがご趣味でウズベキスタンでご覧になられた風景を目に焼き付けておられました。
以下、中村 裕一さんの文章をご紹介します。
帰国して3日後、私は嶌信彦著「伝説となった日本兵捕虜 ソ連四大劇場を建てた男たち」(角川新書)を購入しました。私は2015年出版の単行本も読んでおり、その真実のドラマに驚き、感動し、その爽快な読後感に心打たれたものでした。
今回、著者と主人公の永田氏のご子息と共に、実際にこのノンフィクションの現場タシケントを訪ね、日本人墓地を参拝しました。3代に亘り墓守をしてくれているという現地のウズベク人に会い、日本人抑留者資料館で記録映画「ひいらぎ」を鑑賞した後に当時の遺品や写真を目の当たりにし、スルタノフ館長の熱い思いに触れました。その後、現存するナボイ劇場をつぶさに見学し、その力強く繊細な美しさに感動したことから、もう1度この本を読みたくなったのでした。
そして、旅行中の数々の場面と感動と想いが重なり、この真実の物語は、より鮮明に生き生きとよみがえり、私の中に現実のものとして深く大きく存在しています。この素晴らしい経験を今後、私は他の人々に話してゆきたいと思います。戦争の無い平和な世界を願いながら。そして、私達が日本人と知ると、駆け寄り「こんにちは!」「こんにちは!」と日本語で声をかけて走り去って行った、あの子供達の澄んだ瞳を忘れないように。
本当に心に残る素晴らしい旅行を有難うございました。
中村さんがご紹介下さった嶌の書籍は以下リンクを参照下さい。