時代を読む

ジャーナリスト嶌信彦のコラムやお知らせを掲載しています。皆様よろしくお願いいたします。

本日のトークファイルの内容~世界の難民問題~

スタッフです。
本日の「森本毅郎・スタンバイ」のトークファイルの音源が掲載されました。要約は以下の通りです。

テーマ:日本も見過ごせない世界の難民問題

本日の毎日新聞にもシリアや中東からマケドニアギリシャを通ってヨーロッパへ入る写真が1面に大きく掲載されているが、今難民問題は特にヨーロッパで非常に大きな問題となっている。メルケル首相は「ギリシャ問題やユーロ問題よりももっと困難で大きい問題」と言っている。

中東やアフリカからヨーロッパを目指す難民は急増し、EUの調査では昨年のEU加盟国域内での難民申請件数は63万件と7年前の2008年に比べ3倍以上と過去最多。今年は更に増加する見込み。しかしながら、EUの中では受入に慎重になってきており、ヨーロッパにとって見過ごせない問題となってきている。

中東、アフリカは内戦、爆撃、治安悪化、テロ等によって自国を飛び出す人も多い。一方で同時によい仕事を見つけたい、豊かな文化国で暮らしたい、治安の悪いところから逃げたいという目的もある。ヨーロッパにいったん入るとシェンゲン協定によりEU内はどこでも移動できるということから、ドイツ、スウェーデン、イタリアの順に人気が高い。経済的に豊かな国を目指してくる傾向にある。ドイツはこれまで熱心に移民を受入れてきた。それは過去の歴史で50万人ものユダヤの人々がナチスの迫害された当時、80ヵ国に難民として受け入れられたことによる見返りとして受入れている。

また、イギリスには他の欧州諸国にあるIDカードがないため、非合法で入国しイギリスの労働市場を外国人によって占められてしまうという危険性が出てきた。そのためキャメロン政権が不法滞在者の罰則強化に乗り出した。ドイツやスウェーデンなど各国で移民の増加により治安の悪化が懸念される為、難民を追い出そうという極右政党が台頭している。

難民問題は非常に頭の痛い問題。近年、日本はいったい何をしているんだという話も出始めている。日本の難民受入は世界最低で、法務省のデータによると昨年の難民申請人数は5千人。受入れたのは11人だった。参考までドイツは20万人近くの難民を受入ている。

ロイターによると日本の難民申請数は先進国中最低で、日本は遠いということもあるが、難民に対して冷たい国であることが今や世界の常識となってる。日本は1981年に難民条約を受入、門戸を開放しているが日本は難民をなかなか受入れない。難民の審査基準がものすごく厳しく、慎重で、審査期間が他国の数カ月に比べて3、4年も要する。

国連難民高等弁務官を務めた緒方貞子さんが就任中は日本は熱心な国と言われていたが、国全体としては受入体制が良くないとみられている。治安悪化の問題もあり反対なのかもしれないが、日本は国際化国際化といっているのだからこれから外国人の労働者受入をしなくてはならない時代がきている。やはりバランスのとれた受入がある程度必要だ。日本に難民として来ている方々は非常にまじめに働かれている人が多いようなので、そうした実態を国民ももっと知るべきだと思うと語っております。