時代を読む

ジャーナリスト嶌信彦のコラムやお知らせを掲載しています。皆様よろしくお願いいたします。

中国が唯一の競争相手 米日豪印の「QUAD」で対抗?

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 アメリカのバイデン大統領は“中国との長期的な戦略的競争”に勝ち抜くため、3月12日に米国、日本、オーストラリア、インドの4ヵ国によるオンライン形式の首脳会談を開いた。アメリカは、この4ヵ国の首脳会談を「QUAD(クアッド)と呼び、この枠組を今後も継続したい意向を示している。


 バイデン大統領は、4ヵ国首脳会談について「自由で開かれたインド太平洋を実現、継続することは、対中国戦略の要となるもので、アメリカは地域の安定を達成するため、全ての同盟国やパートナーと協力することを約束する」と宣言した。

 

 

続きは、本日配信のメールマガジンまぐまぐ」”虫の目、鳥の目、歴史の目”にてご覧ください。(初月無料)


画像:wikimediacommons  ed g2sさん「バングラデシュ・コックスバザール」

ワクチン調達で激しい国際競争 検査と開発で出遅れた日本

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 新型コロナウイルスのワクチン開発とその争奪を巡る各国の競争が激化している。しかし自国民だけにワクチンを接種しても世界全体に行き渡らないと、次々に変種が出てくるので世界のコロナ禍は完全には治まらない。開発、治験を終え世界にワクチンが行き渡ってウイルスを克服するのにまだ2年ぐらいはかかりそうだ。

 現在、世界ではイギリスのオックスフォード大学と製薬会社・アストラゼネカの共同開発をはじめアメリカのモデルナ社、中国のシノバック、武漢生物製品研究所など数社が先行してワクチンの開発・治験を行なっている。中でもアメリカは12月14日から接種を開始し、オックスフォード大グループはイギリスで1月4日から接種を開始した。

 日本は先行して開発されたファイザー、モデルナ、アストラゼネカから供給を受け、2月の接種開始を見込んでいる。さらに、国内と海外からの調達で接種の実現を目論んでいるが、海外に比べ出遅れているのが実情だ。ワクチンの奪い合いが始まれば、当然ワクチン価格はハネ上がり、中・低所得国には手が届かなくなる。このため世界保健機構(WHO)は21年末までに20億回分のワクチンを調達し、そのうち10億回分を中・低所得国に割り当てるとしている。

 日本ではひとまず海外で承認されたものを特例承認し、ワクチンの早期接種に踏み切る予定だが、食生活や生活習慣が異なる日本人の体質に適合するかどうかは定かでなく、日本人全体にワクチン接種するには一人に2回、少なくとも20億回分以上のワクチンが必要となる。

 日本のコロナ新規感染者数は、まだ増加傾向にあり、東京都の1週間の平均陽性率は11・1%、感染経路不明が6割を越し、政府は再び緊急事態宣言を11都府県に拡大した。政府としては感染対策、水際対策、医療体制、ワクチンの早期接種の4点で強力な対策を取るとし、菅首相肝入りの観光支援策”GoToトラベル”も全国一斉停止に踏み切った。また午後8時以降の飲食店の閉店、外出の自粛、職場・寮における感染予防策の徹底なども呼びかけている。会食中の会話もダメと言われては、さすがに辟易としてくるし、すでに1年にわたるコロナ疲れが出てストレスはたまる一方だ。とにかくコロナを封じ込めない限り、解放感も自由もないということだ。

 これまでの国の対策は遅れがちで優柔不断さばかりが目に付いて仕方がない。ワクチンの調達、開発に全力を尽くし、何とか封じ込め成功までのスケジュールを立て目標を出して欲しいものだ。スケジュールが明らかになれば、人々も頑張る気になるのではないか。
【財界2021年2月24日号 第536回】

 

■補足情報
・緊急事態宣言は3月末で解除されたものの、飲食は酒類の提供が20時まで21時の閉店となったが、外出の自粛、職場・寮における感染予防策の徹底などは引き続き要請されている。

 

画像:PhotoAC makotomoさん

4日 TBSラジオ『嶌信彦 人生百景「志の人たち」』21:30 ゲスト:老舗和菓子店「木挽町よしや」3代目・斉藤大地氏 音源掲載

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4日のTBSラジオ嶌信彦 人生百景「志の人たち」』(21:30~)は老舗和菓子店「木挽町よしや」3代目・斉藤大地氏をお招きした音源が掲載されました。radikoで日曜までお聞きいただけます。

コロナ禍で活気を失った銀座で、老舗店舗などが物々交換を繰り返しながら、街の魅力を発信してきた「銀座もの繋ぎプロジェクト」。老舗商店から大手企業、ホテル、個人のデザイナーまで、さまざまな業種に輪が広がったプロジェクトの中身について伺いました。

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放送内では、「銀座もの繋ぎプロジェクト」が銀座の老舗洋食店の煉瓦亭のご主人との物々交換がきっかけであったり、三笠会館のご主人の粋などら焼き購入のエピソードなどご紹介いただきました。

 

どら焼きは皮が薄くモチモチとして、餡も甘すぎず小腹が満たされる逸品で、オリジナルの焼き印(有料)を作って自分のオリジナルどら焼きを作ることもできます。場所柄、歌舞伎役者さんや芸能の方も多く、中にはハイブランドの焼き印があります。この時期にお店で売られていたのは桜の焼き印が押されていました。

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お店の隣の甘味処では、おいしいあんみつが堪能できます。

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お店に関する詳細は、以下リンクを参照下さい。


今回、出演いただいたご縁で嶌が『【公式】もの繋ぎ・ひと繋ぎプロジェクト』に銀座のなじみのお店や銀座に対するエールを寄せさせていただきました。よろしければ合わせてご覧ください。


今回、斉藤氏に出演いただくに際して、銀座のお仲間が応援エピソードを寄せて下さいました。近日、ご紹介します。

 

次週は、株式会社東亜精工代表取締役社長 濱田次郎氏をお迎えする予定です。

「国権は人権より重い」 習近平氏の強権強国路線

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「国権は人権より重い」──最近公開された外交文書の中で、中国の最高責任者だった故・鄧小平氏が1989年の天安門事件後に語った言葉だ。最近の習近平政権の国家的権力主義思想は、鄧小平氏以来の中国の伝統的政治手法をさらに強化しているようにみえる。今後も欧米的価値観とは相入れず独自路線で走るのか。

 1989年の天安門事件は、当時の学生たちが民主化を求め全国的な大デモを行なったことに対し、共産党政権が武力弾圧によって抑え込んだ政治的事件だった。5カ月後の11月、鄧小平氏は日本経済界の訪中団に対し、この天安門事件について語った内容が今回の外交文書で明らかになった。

 外交文書によると、鄧氏は「人権が重いか、国権が重いかといえば、国権は国家の独立、主権、尊厳に関わるもので全てを圧倒する」と語っていたという。中国の民主化への動きについては、胡耀邦政権時代に進展した時期もあったが、概して人権尊重や自由主義、民主主義などを受け入れることは少なかった。

 特に最近の習近平政権は、民主化思想を厳しく取り締まり、知識階級、学生らへの弾圧を強め言論統制も激しさを増している。中でもこれまで認めてきた香港統治下の〝一国二制度〟を否定し、47年末まで認めるとイギリスと約束してきた香港の高度な自治言論の自由などを一挙に取り締まり、多くの知識人や学生などを相次いで逮捕し裁判にかけている。昨年6月30日の中国、全国人民代表大会で香港の反体制活動を取り締まる「香港国家安全維持法(国安法)」を可決し、「国家の分裂」「外国勢力などと結託して国家の安全を脅かす」など四種の行為を禁ずる法律を施行したためだ。この法律施行後、香港紙「アップルデイリー」創業者の黎智英氏や民主活動家の周庭女史、民主派前議員ら約50人が逮捕されている。

 習近平政権が、強権力を用いて急速に統制強化に走っているのは、習近平思想を毛沢東思想やマルクス主義などと並ぶ特別な「中国の特色ある社会主義思想」として位置づけようとしているためとみられる。具体的には35年までに経済力や科学技術を向上させ、21世紀半ばまでに米軍と並ぶ世界一流の軍隊を建設、建国100年の49年までに「社会主義現代化強国」を作り上げると宣言しているのだ。このため全人代国家主席の任期を撤廃する憲法改正を採択。習思想を清華大など全国37の名門大学で必修化し、習氏を毛沢東以来となる「人民の領袖」と呼ぶようになった。習近平氏は建国の父とされる毛沢東氏と並ぶ〝新社会主義〟の象徴であり、現代中国の傑出したリーダーとして位置づけられてきたのである。
【財界 2021年2月10日号 第535回】

■参考情報
ウイグル巡る中国制裁、踏み絵迫られる日本-菅首相は4月に訪米 3月29日 Bloomberg
新疆ウイグル自治区の人権問題を理由に米国や欧州連合EU)が制裁措置へ踏み切る中、経済への影響が懸念される日本は慎重な姿勢を崩していない。菅義偉首相の訪米を4月上旬に控え、決断を迫られる時期は遠くないとの指摘もある。
 https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-03-28/QQGS5HT0AFB601

・香港、文化・芸術も締め付け 親中派が展示品の撤去要求 3月29日 日経新聞有料会員限定
 香港の政治的な締め付けが芸術分野にも及んできた。2021年末に開館する現代美術館「M+」の展示品をめぐり、親中派が香港国家安全維持法に抵触すると批判。デモに関する写真展や映画の上映中止も相次いでいる。金融大手UBSによると、20年の美術品オークション市場で中華圏は米国を抜いて世界最大。
 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM224D60S1A320C2000000/

 

画像:香港コンベンション&エキシビションセンター(ビクトリア・ハーバー)のフリー素材 ぱくたそ すしぱくさん

昨日 TBSラジオ『嶌信彦 人生百景「志の人たち」』21:30 ゲスト:荒川 静香氏(プロフィギュアスケーター)二夜目 音源掲載

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昨日のTBSラジオ嶌信彦 人生百景「志の人たち」』(21:30~)はプロフィギュアスケーター荒川静香氏をお招きする二夜目をお届けしました。

目標を見失っていたにも関わらず2006年のトリノ五輪出場を決めた経緯やショートプログラム3位から逆転し金メダルに輝いた時の心境。プロ転向後、競技とは全く違うアイスショーの世界にひかれていった理由、その魅力などについてお伺いしました。

音源がradikoに掲載され、日曜までお聞きいただけます。


ミュージック.JPニュース等でご紹介いただいております。

前回は、2004年の世界選手権で優勝を遂げ、憧れのアイスショーへの転向も考える中。世界女王として臨んだ翌年の世界選手権は9位、日本人で最下位だったため、目標を見失い、どこに進んでいるかも分からなかったという当時の心の葛藤などについて 伺いました。


荒川氏の書籍やご出演されたDVDの一部をご紹介いたします。



放送内で話題に上がりました「プリンスアイスワールド」のチケットが先行発売中です。5/1~5/5の開催で一般発売は27日からです。詳細は以下を参照ください。

au スマートパスプレミアムで人気フィギュアスケーターをフィーチャーしたオリジナル映像コンテンツau5G×Figure Skatingに荒川静香氏が出演され29日より配信されます。

 

荒川氏が東⽇本⼤震災10年「スポーツのちからで未来にひかりを」に寄せたメッセージが公開されておりますので合わせてご紹介いたします。


次回は、銀座の老舗和菓子店「木挽町よしや」3代目・斉藤大地氏をお迎えする予定です。 

さらばトランプ主義 バイデン国際協調へ

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アメリカのバイデン新大統領(78)が就任してから二ヵ月になる。トランプ前大統領は、アメリカの利益を最優先する“アメリカ第一主義”を掲げ、国際条約や国際機関からの一方的な脱退を宣言した。その結果、アメリカ社会の内側や国際社会との分断が進みアメリカは孤立していった。気候温暖化問題やコロナ対策にも消極的で、アメリカは世界の指導的地位を失ってしまった。

バイデン大統領は、そんなトランプ主義との決別を約束し「アメリカはまた戻ってきた。品位を回復し民主主義を守る」とし、分断ではなく結束を目指す大統領になると誓った。

大統領の勝利演説では「私たちは新型コロナ対策から仕事を始める。このウイルスを封じ込めない限り経済も生活も取り戻すことはできない。コロナ対策を実行に移すため、科学者や専門家と共に科学的見地を踏まえた思いやりと共感、配慮のある対策を実行し努力や関与を惜しまない」と約束した。また、屋台骨である中間層を立て直し米国が世界で再び尊敬されるようにしたいと述べ、人種や老若男女、思想に拘らず、あらゆる人々が社会に参加する多様性に富んだ国を作ろうと呼びかけた。このため副大統領に米国史上初めて黒人女性のカマラ・ハリス氏(56)を選んだ。

バイデン氏は北東部の工場労働者が多く暮らすペンシルバニア州の小さな街に生まれ、アイルランドカトリック中流家庭で育った。父親は中古車販売店のセールスマンだった。1969年に大学院を出て弁護士となり1972年に民主党から上院議員として初当選。以来6期36年務め、司法委員長、外交委員長などとなり、09~17年までオバマ政権の副大統領だった。家庭的には二度の結婚をし、4人の子供がいたが最初の妻と長女を交通事故で亡くし、長男(46)を脳腫瘍で失っている。

バイデン大統領は、アメリカの外交、安全保障、経済、国内政策などをトランプ時代から大きく変えることを表明している。トランプ氏が一方的に脱退した地球温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」や世界保健機構(WHO)に復帰するほか、トランプ政権が離脱したイランとの国際的核合意に復帰する。また核軍縮で期限切れから失効が危ぶまれていたロシアとの間の「新戦略兵器削減条約(新START)」についても延長を表明している。さらに、同盟国との関係を重視し国際協調路線に戻ることを宣言した。特に同盟国との関係、役割分担を重視し、日本はアジア政策でカギとなる最重要国だと強調している。ただ、防衛負担の増大を求める要求は続くとみられる。

対中国政策については、軍事的に競い合う「競争国」であるが、トランプ時代のような制裁関税の報復合戦には反対の姿勢を示し、経済、貿易でも重要な「競争相手」と指摘している。

移民やコロナ対策としてのマスク着用にも柔軟な態度をとるとみられ、アメリカは極端なトランプ主義からかつてのアメリカの国際協調主義に戻るとみられる。ただ、アメリカにはトランプ主義を支持する勢力が7千万人以上いるとされ、今後もトランプ主義との決別には多大な努力を必要としそうだ。国際協調路線を定着させるためには、バイデン氏のリーダーシップに任せるだけでなく国際的な支援も必要だ。日本も他人事とみるべきでなく日本の考えを発信していくことが必要だろう。
【Japan In-depth 2021年3月21日】

 

画像:「ホワイトハウス」写真AC フラワーピクニックさん

日曜(28日) TBSラジオ『嶌信彦 人生百景「志の人たち」』21:30 ゲスト:荒川 静香氏(プロフィギュアスケーター)二夜目

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次回、日曜(28日)のTBSラジオ嶌信彦 人生百景「志の人たち」』(21:30~)はプロフィギュアスケーター荒川静香氏をお招きする二夜目をお届けします。

目標を見失っていたにも関わらず2006年のトリノ五輪出場を決めた経緯やショートプログラム3位から逆転し金メダルに輝いた時の心境。プロ転向後、競技とは全く違うアイスショーの世界にひかれていった理由、その魅力などについてお伺いする予定です。

ガジェット通信等でご紹介いただいております。

前回は、2004年の世界選手権で優勝を遂げ、憧れのアイスショーへの転向も考える中。世界女王として臨んだ翌年の世界選手権は9位、日本人で最下位だったため、目標を見失い、どこに進んでいるかも分からなかったという当時の心の葛藤などについて 伺いました。音源は日曜までradikoにてお聞きいただけます。


荒川氏の書籍やご出演されたDVDの一部をご紹介いたします。



放送内でも話題に上がりました「プリンスアイスワールド」のチケットが先行発売中です。5/1~5/5の開催で一般発売は27日からです。詳細は以下を参照ください。

 

荒川氏が東⽇本⼤震災10年「スポーツのちからで未来にひかりを」に寄せたメッセージが公開されておりますので合わせてご紹介いたします。

 

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