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ジャーナリスト嶌信彦のコラムやお知らせを掲載しています。皆様よろしくお願いいたします。

「アラル海消滅と日本」―ご参加へ最後のお願い― 毎日新聞も大きく報道

 何と世界第4位だったアラル海は、すでに1950年代に旧ソ連が消滅させる計画だった。つまりこの9月末の消滅はソ連計画経済の帰結だったのだ。琵琶湖の100倍、九州とほぼ同じ大きさといわれた湖を「消滅させる」と計画したスターリン時代の非情さにあらためて衝撃を禁じ得ない。アラル海はいまウズベキスタンカザフスタンにまたがる地域にあるが、両国国民にとっては、とんでもない計画とその結果を背負い込んでしまった感じだ。いや両国だけではなく西風にのって中国、日本まで塩砂、黄砂がまき散らされているわけで、まさに20世紀最大の環境破壊と呼べよう。

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 ソ連アラル海を消滅させようとしたのは、農業用の灌漑用水をアラル海に流れ込む大河アムダリア、シルダリアから取水し始めたからだ。その水で輸出品となる綿花の栽培を行なおうとしたのである。実際、その後ウズベキスタンカザフスタンは綿花の国にもなってゆく。湖が小さくなり始めたのは1960年代からで、その後急速に縮小し始め1980年代にはアラル海は大アラルと小アラルに分離し、干上がった湖底に置き去りにされた船舶の写真が世界を驚かせた。

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 このため世界の関心を呼び、様々な研究やシンポジウムが開かれてきた。今回講演する当協会理事の川端良子東京農工大准教授はウズベキスタンアラル海、急きょ参加いただける地田徹朗北海道大学助教カザフスタン側の研究者として知られる。山田祐彰東京農工大准教授は中央アジアの農業開発、留学生のエルガシェフさん、JICAシニアボランティアだった塚谷さんには現地の方々のアラル海問題への受け止め方などをお聞きする予定だ。

 私が会長を務める日本ウズベキスタン協会では過去に2回ほどシンポジウムに参加しており、2008年9月の広報誌第39号ではトップ記事で扱っている。2008年には私も現地を視察に行った。

 今回の講演、シンポジウムでは地図や縮小過程の写真などを使ってアラル海周辺の生態系の変化、健康、農業、漁業被害、周辺国への影響などを長年研究されてきた川端准教授らに詳細に報告して頂く予定だ。講演は約40-50分で、その後1時間半ほど討論を行なう。経済的利害を優先して世界第4位の湖を殺した実態を生々しい映像と調査報告で語って頂き、日本への影響(黄砂など)についても話合う予定。

 なお世界の内陸湖(陸に囲まれ出口のない湖)の第1位はカスピ海、2位がスペリオル湖(北米)、3位がビクトリア湖、4位がアラル海だった。

 日本は”みずほ”の国といわれ、水を大切に扱ってきたが、それでも昔は上流と下流で”水争い”などがあった。そんな歴史も振り返りながら、水の環境についてひと時を過ごし、考えて頂ければと思っています。

日  時 11月19日(水) 午後6時半(開場6時)~9時
場  所 日比谷図書文化館大ホール(日比谷公園日比谷図書館地下)

大きな地図で見る
参 加 費 一般1,500円 当協会会員1,000円(当日払い)(会員と同伴の方は会員価格1,000円)
主  催 NPO日本ウズベキスタン協会
講  師 川端良子(東京農工大准教授、当協会理事)
パネラー 山田祐彰(東京農工大学農学研究院 准教授/国際開発学専門家、ウズベキスタンカラカルパクスタン自治共和国、ホレズム州などの農村開発の研究に従事)
ファヒリディーン エルガシェフ(東京外語大 研究生/ウズベキスタンからの留学生)
塚谷昭彦(元ウズベキスタンJICAシニアボランティア)
嶌信彦(当協会会長、ジャーナリスト)
申込方法  先着200名
 「シンポジウム申込み」として「氏名」「連絡先電話番号」「一般(又は会員)」を記し、メール(jp-uzbeku@nifty.com)又は電話(03-3593-1400)、FAX(03-3593-1406)にてNPO日本ウズベキスタン協会事務局までお申し込みください。
申込締切 11月13日(木)


印刷用資料はこちらをご覧ください。

 

 

 

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