時代を読む

ジャーナリスト嶌信彦のコラムやお知らせを掲載しています。皆様よろしくお願いいたします。

本日のトークファイルの内容

スタッフです。
本日の「森本毅郎・スタンバイ」のトークファイルの音源が掲載されました。要約は以下の通りです。

テーマ:ベトナムで加速する「日の丸」農業

ベトナムで日本の農業技術を使った野菜生産が盛んだ。ベトナムの農業はまだ技術が不足し、零細企業が多い。

例えばベトナムで生産されたイチゴは農薬使用量が多く、香り、甘さが十分ではない。ベトナムでは2013年の人口に占める中間所得層の割合は6割、5300万人に達し、所得が増え、安心・安全でおいしいものを食べたいという人たちが増えている。

中間層の増加により、よいものを食べたい欲求が強くなったことを受け、日本の農業技術の活用が盛況となってきた。例をあげると、日系農業法人のキラクベトナムファーミングは、消毒効果のある特殊な水を使い、化学肥料を減らし低農薬を実現したイチゴ作りを行なっている。日本産の「ペチカ」「章姫」を栽培し、1パック700円とベトナムで一般的に販売されている価格の4倍だが、市場に出るとあっという間に完売という状況である。

もう一つの例としては、日本とベトナム合弁のアンフーラクエが現地の主要スーパー約30社に新鮮で高品質なレタスを「朝霧」ブランドとして出荷。メロン、乳牛、チーズ製造など幅広く展開している。

日本の農業技術は、加工、流通に加え、小売りまで広く進出している。豊田通商は、野菜の冷凍化に進出、小売りのイオンは日本のブランド野菜の販売が定着しつつある。

中国の野菜に不信感を持ち、ベトナムから野菜を輸入することも増加。ラーメン店ではねぎ、外食チェーンが玉ねぎを輸入している。

ベトナムは平均気温が20℃だが、朝晩の寒暖の差があり、野菜や果物を栽培するのに適した気候。日本政府もベトナムでの農業政策を後押ししようという動きがある、JICAはベトナム政府と農業開発政策を策定。農業団地や加工施設を作ろうとしている。

農業が輸出されると心配なのは工業と同様の日本の農業の空洞化であるが、このベトナムでの動きを突破口に日本の農業を外に拓き、日本の農業をただ守るだけでなく外に出て行って市場を増やすという発想を持つ一つのきっかけになるのではないか。作物を作るだけでなく、流通、加工と農業製品として十分出て行ける。フランス、ドイツ、アメリカ、オーストラリアなどは農業製品の大輸出国。日本もそうなる資質が十分あるのではないかと思っていると語っております。