時代を読む

ジャーナリスト嶌信彦のコラムやお知らせを掲載しています。皆様よろしくお願いいたします。

コラム(Japan In-depth)

国家観、自らの言葉で【菅政権に問う】

案の定、菅首相が日本学術会議の新会員6人を任命拒否した問題が大ごとになってきている。菅首相は、「民間出身者や若手が少なく、出身や大学にも偏りが見られることも踏まえ、多様性が大事だということを念頭に私が判断した」(10月28日の衆院本会議)と述べ…

CO2排出問題で出遅れる日本 ―米大統領選で風向きの変化も―                  

気候変動問題が再び世界の大きな争点になってきた。中国は最近、「2060年までに温室効果ガスの実質的排出量をゼロにする」と宣言したのに対し、アメリカのトランプ大統領は温暖化対策を決めた「パリ協定」の国際ルールからの離脱を表明し、真っ向から対立し…

コロナとインフルに対応できるか

細胞表面から新型コロナウイルスが出芽する瞬間の走査型電子顕微鏡写真(東京都健康安全研究センター) 新型コロナウイルスの感染症が収束をみないうちにインフルエンザの季節がやってくる。二つの病気は症状が似ているといわれるが、コロナのワクチンはまだ…

漢字文化圏を盛り立てる日本

外国人にとって「日本語は難しい」という。日本語を学ぶには「読み」「書き」「話す」が必要になるが、外国人は「話す」ことはできるが「読む」「書く」となると、漢字をこなすことができないのでカベにぶつかるらしい。日本語がペラペラのあるヨーロッパ人…

脱炭素に出遅れた日本の苦悩

国際的公益を目指す国際社会の動きに逆らったり、戸惑ったりしていると、後になってそのツケは大きくまわってくるものだ。日本が国際交易の流れを軽視していたため、いま苦しんでいるのが石炭火力発電所の休廃止問題である。 石炭火力発電の国際評価は2007年…

前途多難な日産自動車の再生

「利益を出していくことが難しくなった。拡大路線の失敗を認め、選択と集中を今後の経営の柱とする」 名門・日産自動車は2020年3月期決算で6712億円の最終赤字を出した。カルロス・ゴーン前会長は20年前に大幅なリストラと拡大路線で日産を一時急回復させた…

ウイルス感染症に鈍い政府の反応

安倍首相会見(首相官邸ホームページ) 安倍首相は5月4日、全国を対象とした非常事態宣言の期限を6日から5月31日まで延長すると発表した。予定通り緊急事態を終えられなかったことに対し「1か月で終息する、終えるということを目指しておりましたが、残念な…

新型コロナで独居高齢者孤立

「お年寄りが一番危険。特に持病を持っている方は無理をせずゆったり生活した方が安全です」新型コロナウイルス感染症が発生し始めた当初は、世代的に60代後半以降のお年寄りがウイルスに侵されやすいといわれた。ただ最近は、若者や幼年者にもコロナウイル…

京大総長が説く ゴリラに学べ

京都大学総長の山極壽一さんは、ゴリラ研究の第一人者にして世界的権威だ。大学の学長といえば多くが法学部、経済学部、文学部、工学部などの出身者に限られているが、山極さんは霊長類・人類学などを専門とし40年間にわたりアフリカでゴリラの研究を続けて…

曲がり角に来たコンビニ業界

生活に欠かせないインフラとして成長、発展してきたコンビニが、昨年末に初めて店舗が減少に転じた。少子高齢化、人口減少の進行とともにコンビニの出店も頭打ちとなってきたのだ。コンビニが登場してから50年近くになり、街の風景や人々のライフスタイルま…

真夏五輪「暑さ指数」最悪に

マラソンはオリンピックの花だ。オリンピックの最終日、42.195kmを走り抜いたマラソン選手がゴールの新国立競技場に姿を見せると、観衆は総立ちになって拍手で選手を迎える。特に日本人はマラソンに強く、思い入れが深い。過去にいくつも名勝負があり、忘れ…

信用を無残に砕いた関西電力

関西電力の会長らトップ経営陣20人が、福井県高浜町の元助役(故人)から3億2千万円相当の金品を受け取っていた事実には、唖然として声も出ない。電力会社の企業モラルは一体どうして変貌してしまったのだろうか。賛否の激しい原子力発電を扱う電力会社は、…

【ウズベキスタン協会20周年記念旅行】急成長ウズベキスタン訪問記―皆さん大満足の旅だった!― 

青の都、サマルカンドの美しいモスク 中央アジアのウズベキスタンへ行ってきた。今回は私が会長を務める『NPO法人日本ウズベキスタン協会』の20周年記念旅行で、9月6日から13日までの8日間の訪問だった。会員と一般募集で募った約30人が参加し、和気藹々の実…

日韓関係はなぜこじれるのか

日本は7月に入り韓国向け半導体部品などの輸出規制に踏み切り8月2日に閣議決定した。西村康稔官房副長官は「今回の措置は安全保障を目的とした輸出管理制度の適切な運営のための必要な見直しだ」と延べ、国際ルールに則った輸出管理の適正化だと強調した。 …

緊迫米・イラン日本は仲裁を

アメリカとイランの戦争が一触即発の状況になっていている。イランがアメリカの無人偵察機を中東・ホルムズ海峡付近で撃墜したことに対し、トランプ大統領は20日にイランの軍事関連施設3ヵ所への攻撃を一旦承認したという。ただ攻撃10分前にトランプ大統領が…

成果無い安倍外交のこれから

安倍政治で注目を浴びるのは、いつも外交である。日本の政治家は言葉の問題もあって外交は不得意という印象が強かった。しかし安倍首相に限っていえば、とにかく訪問や招待を含め、外国首脳との会談は戦後随一だろう。トランプ大統領やプーチン大統領との会…

都市部で拡大ウーバーイーツ

今年のゴールデンウィークは、私達夫婦と娘夫婦、4歳の孫娘と5人で連れ立って都心のホテルに2泊し、のんびりと過ごした。10連休で家に閉じ篭っているのは能がないし、海外や地方の旅行は人がいっぱいで疲れる気持ちが先立ち、結局都内のホテルで休養すること…

新紙幣発行より賃上げが必要

新紙幣が2024年度上半期に一新するという。千円、五千円、一万円の紙幣(日本銀行券)で2004以来20年ぶりのこととなる。最近、世界ではキャッシュレス化が進み、中国などでは日常の買物やタクシーの乗車支払いなどもスマホやカードで行なうようになってきた…

ファーウェイとアリババ ~踊り出た中国企業~

2012年10月開催のCEATEC ファーウェイブースより 最近、中国系企業の名前が連日のようにメディアに登場している。その代表がファーウェイ(華為技術)、アリババ(阿里巴巴)などだろう。 ファーウェイは1987年に中国・深センで起業し、携帯電話に関係した通…

日本はGAFA後追い止めよ ~ぬるい時代だった平成 昭和は熱く生き急いだ時代か~

まもなく「平成」が終わる。そのためか「平成」とは、どんな時代だったのか、という総括、論評が様々なメディアで取り上げられている。私の感想は「“熱さ”やエネルギーの爆発がみられなかった“ぬるい時代”だった」という思いが強い。 平成が始まったのは、19…

官民ファンド崩壊の教訓

安倍政権の新成長戦略の目玉として位置づけていた“官民ファンド”が崩壊寸前だ。民間が手を出しにくい事業に“官”がお金を出し、新産業を育てるという狙いだった。2012年に構想され、現在14ファンドが設立されている。その中心的存在だったのが、前身の産業革…

加速する日本の流通システム改革 ーマテハンで世界一競うダイフク 流通の進化で企業競争力を支えるー

「マテハン」という言葉をご存知だろうか。物流業界で使われている略語で“マテリアル・ハンドリング”の略だ。いまやネットショッピングが当たり前の時代になってきたため、ネットで注文された商品をどのように消費者の手元にいち早く、安く届けるかが物流業…

日本の基礎研究衰退 人材、支援資金、留学減少

日本で初めてノーベル賞を受賞したのは、1949年11月3日(文化の日)の湯川秀樹博士だ。日本が米軍(国連軍)の戦後占領期にあった時期である。まだ敗戦に打ちひしがれている時代だっただけに日本人にとっては、大いに溜飲を下げた受賞だった。私がまだ満7歳…

ドイツ最大の“難題”はトランプ氏

「ドイツ人が恐れる最大の脅威は、アメリカのトランプ大統領だ」――ドイツが毎年行なっている世論調査「ドイツ人の最大の恐怖」の18年版にこんな結果が出て、EUの人々を驚かせている(ニューズウィーク誌9月18日号等)。 2400人を対象にしたR+V Versicherunge…

“アメリカ第一”が壊す自由主義秩序

世界の戦後秩序が大きく崩れようとしている。秩序を壊しているのは、アメリカ・ファーストを唱えるトランプ大統領にみえるが、果たしてトランプ大統領の“政治”と強引なイニシアティブのせいなのか。それともトランプ大統領を取り込むアメリカそのものが変質…

言いたい放題のトランプ外交

7月11日からベルギーで開かれたNATO(北大西洋条約機構)の首脳会議でトランプ大統領は、相変わらず言いたい放題でEUとの溝を深めている。 今回のNATO協議では、「EUの防衛負担はアメリカに比べ少ない。加盟国の国防支出をGDPの2%に増やすよう前倒しすべき…

サミット崩壊の危機 アメリカファーストで世界秩序混乱

1975年から40年余にわたって世界の貿易秩序を支えてきた先進国首脳会議(サミット)が崩壊の危機に直面している。危機に陥れているのは、「アメリカ第一」を唱えるトランプ米大統領である。トランプ大統領はサミットが始まる前からアメリカの巨額な貿易赤字…

なぜまだもめる加計学園問題

モリ・カケ問題が治まらない。これまで「記憶がない」と加計学園関係者らとの面会を認めていなかった柳瀬唯夫・元首相秘書官(56)が参考人招致で一転して官邸で3回にわたり面会したことを認め謝罪した。しかし、加計の「人と会ったことを総理に報告したこと…

中小企業が危ない 迫る中国・新興国

このところ、たて続けに4~5人の中小企業の社長さんに会った。いま残っている人たちはみんな元気だ。むろん資金繰りや後継者難、人材育成などの悩みは抱えているが、これまでに一山も二山も乗り越えてきた人たちばかりのせいか、さほど暗い顔をしていなかっ…

国力落ちた日本、アジア特化目指せ

日本の政治に覇気がみえない。いや、政治だけではない。外交も経済も文化発信などもここ2、3年沈滞したままだ。元気が目立つのはオリンピックで活躍した若いアスリートや最年少で羽生名人に勝った将棋の藤井聡太四段(その後六段に昇進)ぐらいだ。若い人が…

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日本人の覚悟

日本人の覚悟―成熟経済を超える

(実業之日本社)
【著】嶌 信彦


日本の「世界商品」力

日本の『世界商品』力

(集英社新書)
【著】嶌 信彦

     
首脳外交

首脳外交-先進国サミットの裏面史

(文春新書)
【著】嶌 信彦


 
嶌信彦の一筆入魂

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(財界研究所)
【著】嶌 信彦


ニュースキャスターたちの24時間

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(講談社)
【著】嶌 信彦
       

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