時代を読む

ジャーナリスト嶌信彦のコラムやお知らせを掲載しています。皆様よろしくお願いいたします。

コラム「虫の目、鳥の目、歴史の目」

容疑者取調べの全過程を可視化へ ―日本版司法改革で大きく変化―

これまで容疑者の取り調べは、警察や検察によって密室で行なわれていた。この密室の取調べが時に暴走し、容疑者にウソの自白を強要したり、証拠の改竄まで行なわれたりし何度も大きな問題になっていた。それがこの6月1日から容疑者の取調べについては全過程…

一つになれない欧州 ―独・仏の力の衰え― 

欧州連合(EU)の議会選挙が5月下旬(23日~26日)に各加盟国で行なわれ、7月2日に新議会が招集される。5年に1度、各加盟国の直接選挙(比例代表制)で行なわれることになっており、有権者は約4億人と民主国家の中では世界第二位の規模だ。欧州議会は加盟国…

興奮を呼んだはやぶさ2の偉業

最近、日本人を久々に興奮させ、日本の技術のすごさを再認識させた出来事は、4月5日に宇宙航空研究開発機構(JAXA)の作成した小惑星探査機「はやぶさ2」が、最難関とみられていた小惑星「Ryugu(リュウグウ)」のクレーター作りに挑み、世界で初めて小惑星…

5Gが生む新産業革命 ~黒電話から10年毎に進化し5G時代へ~

かつては連絡の手段といえば「手紙」「書状」だった。江戸時代は飛脚に頼んで伝えたい内容を紙に記して届けてもらっていた。近代になると電信や電話が登場し急な用件を伝えられるようになった。 普通の家庭に電話が便利な通信手段として登場してきたのは戦後…

締め付け厳しい習政権 ―政治から経済、文化、報道、海洋進出などまで

習近平政権の国内締め付けが、このところ急速に強まっている。米中貿易摩擦の激化で中国経済の成長が落ち込んできていることもあるが、習近平氏が「新時代中国の特色ある社会主義思想」を打ち出してから、習近平氏の語る方針の一つ一つが党の指導内容を決定…

厚い内部留保は一時の安心 稼いだカネは活用してこそ次へのステップ

おカネを貯めることは上手で好きだが、使い方は慎重で下手くそ――こんな傾向が最近の日本企業の特色となっている。ただ貯めたおカネを新しい技術開発や新規投資にまわさないと日本は世界の競争にどんどん遅れをとることになる。 企業が稼いだ利益から税金や株…

地味な会計検査院でなく ―予算のムダ使いにビシバシ注文を―

2020年の東京五輪・パラリンピックの費用は一体いくらかかるのだろうか、2018年12月に大会組織委員会と東京都が公表した第二弾予算の発表では1兆3500億円が経費の全体像を強調した。しかし、会計検査院では関連経費まで含めると2兆8255億円になると指摘し世…

まぐまぐのメルマガ「時代を読む」がまぐまぐ大賞2018を受賞しました

スタッフからのお知らせです。 まぐまぐにて2016年12月に配信を開始したメルマガ「時代を読む」がこのたび「まぐまぐ大賞2018」のジャーナリスト部門で2位を受賞した旨が本日発表となりました。まぐまぐ大賞での受賞は昨年のジャーナリスト部門4位に引き続き…

移民はNOか 安い労働力確保の受け入れは身勝手?

※メールマガジン まぐまぐ”虫の目、鳥の目、歴史の目” の定期配送は毎月第二金曜日となっておりますが、今月は嶌が気になるトピックスとして出入国管理法改正案(略称・改正入管法)に関するコラムを本日お届けしました。本改正案は11月27日に衆議院を通過し…

こじれそうなゴーン解任 フランス側は納得せず?

ゴーン“ショック”がまださめやらない。名門・日産自動車の経営危機をわずか1年でV字回復させたその経営手腕に多くの日本人が驚き、ぬるま湯に浸かっていた日本人経営者たちを覚醒させた。ゴーン革命、カリスマ経営などと呼ばれ、ゴーンの唱えた“コミットメン…

中間選挙後のアメリカと日本 ―スタンプラリー外交でいいのか?―

11月6日に行なわれた注目のアメリカ中間選挙の結果は、ほぼ事前の予想通り上院は共和党が51議席以上を確保し過半数(51議席)を維持した。一方下院では民主党が223議席以上を獲得し8年ぶりに過半数(218議席)を取り勝利した。この結果、19年初めからの116議…

リーマンショックから10年  立ち直れない世界経済

リーマン・ブラザーズの倒産から早くも10年が経った。リーマン兄弟は1844年にバイエルン公国から移民でやってきて南部アラバマ州で日用品店のリーマン商店を開いた歴史を持つ。当初は綿花取引を中心とするビジネスを行なっていたが、後にユダヤ系兄弟の商才…

国の障害者雇用数はウソの数字だった  “やさしい政治”みせるため意図的水増しか!? 

中央省庁の障害者雇用数が水増しされて発表されていたというからあいた口がふさがらない。しかも国の行政機関のうち約8割の27行政機関で偽りの数字を出していたのだから驚きだ。国が障害者雇用を積極的に進めると聞けば、“やさしい政治”に熱心だという印象を…

もんじゅの廃炉で核燃サイクル絶望へ

「IEA(国際エネルギー機関)が昨年の報告で、“多くの国において太陽光が最も安くなる”と指摘したことにショックを受けた」(7月24日付朝日新聞)――IEA元事務局長で、日本のエネルギー政策の第一人者とみられている田中伸男・日本原子力産業協会理事が自然エ…

米中貿易戦争に日本は傍観か!?

世界第一位と第二位の経済大国であるアメリカと中国が遂に貿易戦争を始めた。世界は今のところ先進国も新興国も経済は好調だ。なのに二つの経済大国があえて貿易戦争を引き起こし、世界の株価や為替に影響を及ぼしている。このまま放置し貿易戦争が拡大すれ…

あきれる政治・官僚の質低下 朝鮮半島の将来展望語る時期に

「政治の説明能力が大事な時代に、政治の信頼そのものが問われている。国民は信頼できない人間の言うことを聞くだろうか。我々は深刻さを今一度感じなければならない」 最近の政治に対する国民の信頼低下は著しいものがある。その危機感を政治家自身が講演で…

日本は米朝会談にどう向き合うのか ~朝鮮戦争の終結合意もありうるか?~

歴史的な米朝首脳会談まであと数日。果たして南北朝鮮の非核化への道筋はできるのか――。 一時は米朝首脳会談中止の危機に陥ったが、北朝鮮が韓国の文在寅大統領に仲介を依頼し、中国もこれを支援したため、再び当初の予定通り6月12日にシンガポールでトラン…

【再掲:全文掲載】日韓関係を築き直す好機 ―苦労を知り筋を通す文在寅新大統領―

※本コラムはまぐまぐ有料 ジャーナリスト嶌信彦「虫の目、鳥の目、歴史の目」2018年1月12日配信したものです、本日掲載のコラム「トランプ、強気策で突破 金正恩の小細工効かず」内に関連事項がございますので、全文掲載いたします。 二国間の政治関係を良好…

機能不全目立つ安倍外交

安倍政権が機能不全に陥ってきたようにみえる。4月13日付の東京新聞一面には「この3ヵ月で疑惑・不祥事13」と記し、かつてないほどの異常事態と報じている。いよいよ一強支配といわれた安倍政権も末期症状を呈してきたのか。 続きは、本日18:00頃に配信のメ…

今は中東より朝鮮半島を―安倍外交センスに疑問も―

安倍首相は連休中の4月29日から5月3日までアラブ首長国連邦(UAE)、イスラエル、パレスチナ、ヨルダンの中東各国を訪問している。連休中の首相の訪問外交は、いまや恒例となり外交に強い安倍首相のイメージを形成するための大きな“売り”となっている。 しか…

―集団指導体制から習近平氏一強へ?―

中国共産党中央委員会は、中国の国家主席の任期の上限をこれまでの「2期10年」から上限に関する部分を削除する改憲案を全国人民代表大会(全人代=国会)に提出した。3月5日に開幕した全人代で可決された後、正式に決定される。 続きは、本日18:00頃に配信の…

米中でシノギを削る覇権争いの時代に ―ともに新しい理想・価値観が見えず―

世界の覇権争いを巡ってアメリカと中国の見えない戦いが表面化してきた。アメリカは核戦略の見直しを宣言し、中国は“社会主義強国”をスローガンに外交、軍事、経済、同盟関係などを見直す大戦略構想を打ち出してきた。覇権争いの決着までにはまだかなりの年…

日韓関係を築き直す好機 ―苦労を知り筋を通す文在寅新大統領―

二国間の政治関係を良好に保つには、経済や歴史、政治問題などもあるが、何より重要なのはトップ(首相、大統領)が互いに胸襟を開き、心おきなく率直に話合える関係をもてるかどうかだろう。たとえ一時的に言い争いになるかもしれなくとも、口ごもらず正直…

小池氏の首相の目は無くなった ─器用だが理念・哲学に物足りなさ─

東京都知事の小池百合子氏は、自らが創設した「希望の党」の共同代表を降りて「今後は都知事に専念する」と表明した。「希望」は創設時の数日間は今回の衆院選の焦点になるとみられていたが、民進党からの「希望」入りを全員受け入れるつもりは「サラサラな…

中央アジアをまわって  ―30-40年後は再び世界の中心に―

中央アジアと聞いても、日本と近い、親近感があるという人は今は少ないだろう。その中央アジアのタジキスタン、カザフスタンに10月31日から11月7日まで約1週間ほど行ってきた。今回も国際交流基金(JF)の文化交流視察に同行したものだ。これで中央アジア5ヵ…

50減少なら安倍責任論浮上か

安倍内閣の“一強体制”継続を狙った安倍首相による突然の衆院解散・総選挙は、当初の首相の目論見とは違って政界に大きな波紋を投げかけた。まず小池百合子氏率いる新党「希望の党」を生み、民進党が解党。民進は希望に合流する保守グループとリベラル派によ…

厄介な英国のEU離脱 ―日本は東南アジアのまとめ役に徹して生きよう―

8月末にイギリスのメイ首相が来日した。イギリスがEU(欧州連合)から離脱すると、日本もまた日本製品にかかる関税や日英貿易ルールの変更を余儀なくされる懸念があるため、離脱に伴う影響などを話合うためだった。イギリスは今、EUのみならず世界の主だった…

1強体制を固める中国・習政権 ―江沢民・胡錦濤派潰しに躍起―

五年に一度の中国共産党大会が近づいているせいか、このところ習近平・中国国家主席の一強支配を示す動きが目立つ。7月30日に行なわれた中国人民解放軍の創立90周年を記念する軍事パレードでは、習主席が珍しく迷彩服を着て閲兵に参加した。普段は背広姿(中…

危険水域に入ってきた安倍政権 ―小泉官房長官のサプライズなどができるか―

安倍政権が一挙に危機ラインに入ってきた。 まず如実に現れているのは内閣支持率だ。6月の全国世論調査で毎日新聞、読売新聞などで不支持率が支持率を上回り、歯止めがかかっていない。7月の調査でも読売では支持率が前回から13ポイント減の36%に落ち込み、…

欧州の政治家に見送られたコール元首相 ―東西ドイツを奇跡的に統合したステーツマン―

スタッフです。本日まぐまぐ有料メルマガに増刊号として標記のコラムを掲載しました。 ドイツの故コール首相は大男だった。そのせいか、いつもゆったりとした動きに見え、意地の悪いマスコミの中には「大男、総身に知恵がまわりかね」などと皮肉る向きもあっ…