時代を読む

ジャーナリスト嶌信彦のコラムやお知らせを掲載しています。皆様よろしくお願いいたします。

昨日 TBSラジオ『嶌信彦 人生百景「志の人たち」』ゲスト:木下唯志氏(木下サーカス社長)音源掲載

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昨日のTBSラジオ 『嶌信彦 人生百景「志の人たち」』(21:30~)木下サーカス社長 木下唯志氏をお迎えした音源が番組サイトに掲載されました。

サーカスの現場にまで押し寄せている働き方改革についてや、祖父や父親の背中を見て育ち最初は演技者として、後に経営者として、サーカス団を担うまでになった経緯などをお伺いしました。

次回も引き続き木下氏をお迎えし、サーカスの会場づくりや開催場所に必要な条件やその決め方、多くの団員や動物などに対する愛情と知られざる舞台裏、木下サーカスを率いる4代目社長の思いやパッションについてお伺いする予定です。

 木下サーカス様のこれまでの歴史や多くの人をひきつける魅力などについて触れている書籍を合わせてご紹介いたしますので、ご興味をお持ちの方は合わせて参照下さい。

番組内でご紹介した埼玉公演は9月23日まで開催中です。詳細は以下リンクを参照下さい。

26日 TBSラジオ『嶌信彦 人生百景「志の人たち」』ゲスト:梯 久美子氏(作家) 二夜目 音源掲載

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26日(金)のTBSラジオ 『嶌信彦 人生百景「志の人たち」』(21:30~)は作家 梯久美子氏をお迎えする二夜目をお届けしました。今回21日は、参議院選挙特別番組放送のための振替として通常の放送日と異なっております。

小説ではなくノンフィクションを書く醍醐味や書く時に拘っている理由。45歳で生涯を閉じた原爆作家(原民喜氏)や島尾ミホ氏を取材した際、何を感じどう向き合ったのか、今後の取材予定などをお伺いいたしました。番組サイトにて来週水曜正午までの期間限定でお聞きいただけます。

前回は作家になった経緯や、第2次世界大戦中の硫黄島の戦闘を指揮し死去した人物の人生に追った作品「散るぞ悲しき―硫黄島総指揮官・栗林忠道―」を取材して書くまでの思いなどをお伺いしました。

参考情報として、クリント・イーストウッド監督の映画「硫黄島からの手紙」で渡辺謙氏が栗林忠道氏を演じられています。渡辺氏は撮影中、梯氏の「散るぞ悲しきー硫黄島総指揮官・栗林忠道ー」をずっと帯同されたというエピソードがあります。

 

梯氏が上梓された作品の一部をご紹介いたしますので、あわせて参照下さい。
 

次回は8月4日、昨日お迎えした木下サーカス社長 唯志氏の二夜目をお届けする予定です。

巨大ITの規制へ ─消費者の利便と不利にならない方を─

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 プラットフォーマーと呼ばれるアマゾン、アップル、フェイスブック、グーグルなど巨大IT(情報技術)企業に対する規制や公正競争のあり方が各国で急浮上している。プラットフォーマーとは、ネット販売や動画・音楽配信などを手がけ急成長している企業群で、当初は場の提供者にすぎないとみられていた。ところが利用者が増加するにつれ、取引先企業や消費者に多大な影響をもたらしてきている。このため、各国で規制を設けたり、国際ルールを作ろうとする動きが急速に高まっているのだ。

 いまや巨大IT企業の通販や動画・音楽配信は人々にとって欠かせない日常生活の一部になっている。その結果、大きな影響力や権力を持ち、規制の必要性が叫ばれている。

 巨大IT企業にはネット通販に出品する企業に不利な取引条件を強制したり、取引業者に対し規約を一方的に変え不利益をもたらすなどの苦情が増えてきた。また、取引で取得した個人情報の取扱いが杜撰だったり、工場などを持たないため課税しにくく、各国で課税基準が違うなどの問題もある。さらに国によって独禁法の適用が違い違反した場合の罰金などもばらばらになっている。

 新しい産業の広がりと影響が世界的になってきたため、各国とも統一した国際ルールの必要性を求め始め、話し合いが始まってきた。当面はサミットやG20(20カ国協議)などで協議することになっている。
 
 話し合いの基本テーマは世界的な公正競争の新たな原則作り、個人情報保護のあり方、デジタル産業・商売に対する課税方法などについて国際的なルールを作ることになっている。
 
 ただ、この仕組み作りは、規制に比較的緩やかなアメリカと規制を細かく決めたがる日本、その中間的な位置にあるEUによって考え方や歴史にかなりの相違があるといわれている。このため、各国の調整はかなりの難航が予想されているが、とりあえず日本で6月に開かれるG20の財務相中央銀行総裁会議の主要議題になることが決まっている。

 とりあえず、新しいデジタル取引に透明性を持たせることや消費者の不利にならないようなわかり易い新しい原則を早急に作って欲しい。
 
 こうした新産業の動きに対し、消費者は規制を作ることに反対はしていない。ある調査では75%の人は個人情報漏洩に懸念を持っており、特に購買履歴の監視やデータの収集方法と取扱い、管理などに神経質になっている。利用者は個人データや利用履歴が明らかになることを嫌うし、利用履歴を簡単に持ち運びできることにより、他社のプラットフォームに乗り換えしやすくなることを望んでいるからだ。
【財界 2019年6月25日号 第497回】

※本コラムはG20開催前に寄稿しております。

【参考情報】
・フランスでは11日、国内におけるネットビジネスの売り上げの一部に課税する「デジタル課税法」が成立。これは昨年12月に今年度よりデジタル課税を実施すると発表したものを受けたものです。なおEUは今年春にデジタル課税を断念しています。本法案導入に関し、アメリカは巨大IT企業が自国に拠点を置きその税収が減少することから本件に関して反対しており両国の緊張が高まっています。

・7月17、18日にフランスで開催されたG7(先進7ヶ国)財務相中央銀行総裁会議ではフェイスブックが打ち出した仮想通貨「Libra(リブラ)」への対応に加えて、GAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)を中心としたネットビジネスに対する課税である「デジタル国際法人課税」の議論が行なわれました。前者については、厳しい規制を課すことで各国の足並みは見事に揃いましたが、後者については米仏間での軋轢が目立ち、議論は思うように前進しませんでした。

「デジタル国際法人課税」については、先日大阪で開催されたG20(主要20か国・地域)財務相中央銀行総裁会議で基本方針が合意され、2020年末までの最終合意が目指されています。

法人税は国際的に鑑みると企業のオフィスや工場などがある国にて課税されるというのが通念ですが、プラットフォーマーは工場などの設備なしでオンライン経由でゲームや音楽等のネット配信、オンライン広告などのサービスを提供し国境の概念が軽微で巨額の利益を上げています。

新たな法制度では、企業の本社がおかれている国から、デジタルサービスを提供している国に、より多くの税収が分配される仕組みが検討されています。

日曜(28日)21:30 TBSラジオ『嶌信彦 人生百景「志の人たち」』ゲスト:木下唯志氏(木下サーカス社長)

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日曜(28日)のTBSラジオ 『嶌信彦 人生百景「志の人たち」』(21:30~)木下サーカス社長 木下唯志氏をお迎えいたします。

サーカスの現場にまで押し寄せている働き方改革についてや、祖父や父親の背中を見て育ち最初は演技者として、後に経営者として、サーカス団を担うまでになった経緯などをお伺いする予定です。

 木下サーカス様のこれまでの歴史や多くの人をひきつける魅力などについて触れている書籍を合わせてご紹介いたしますので、ご興味をお持ちの方は合わせて参照下さい。

9月23日まで埼玉にて公演が開催中です。詳細は以下リンクを参照下さい。

本日23:30より TBSラジオ『嶌信彦 人生百景「志の人たち」』ゲスト:梯 久美子氏(作家) 二夜目

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次回のTBSラジオ 『嶌信彦 人生百景「志の人たち」』(21:30~)は作家 梯久美子氏をお迎えする二夜目。21日(日)は、参議院選挙特別番組放送のためお休みし、本日23:30よりお届けいたします。

小説ではなくノンフィクションを書く醍醐味や書く時に拘っている理由。45歳で生涯を閉じた原爆作家(原民喜)を取材した際、何を感じどう向き合ったのかなどをお伺いする予定です。

前回は作家になった経緯や、第2次世界大戦中の硫黄島の戦闘を指揮し死去した人物の人生に追った作品「散るぞ悲しき―硫黄島総指揮官・栗林忠道―」を取材して書くまでの思いなどをお伺いしました。

参考情報として、クリント・イーストウッド監督の映画「硫黄島からの手紙」で渡辺謙氏が栗林忠道氏を演じられています。渡辺氏は撮影中、梯氏の「散るぞ悲しきー硫黄島総指揮官・栗林忠道ー」をずっと帯同されたというエピソードがあります。

 

梯氏が上梓された作品の一部をご紹介いたしますので、あわせて参照下さい。
 

緊迫米・イラン日本は仲裁を

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 アメリカとイランの戦争が一触即発の状況になっていている。イランがアメリカの無人偵察機を中東・ホルムズ海峡付近で撃墜したことに対し、トランプ大統領20日にイランの軍事関連施設3ヵ所への攻撃を一旦承認したという。ただ攻撃10分前にトランプ大統領が実行を中止するよう指示したとしている。

 アメリカ政権内ではポンペオ国務長官ボルトン大統領補佐官、ハスペル中央情報局(CIA)長官ら強硬派は軍事攻撃に賛成だったが、国防総省高官らは限定的攻撃と考えていても大規模な戦争に拡大する懸念があり、中東の駐留米軍が危険にさらされるので慎重だったとされる。

アメリカとイランの40年対立
 これに対しイラン側は、「無線で警告したが無人機がイラン領空に侵入し、国際法国連憲章に違反した」と反論している。一方、国連は21日時点で「全ての当事国が最大限に自制して欲しい」と呼びかけただけで具体的な行動は起こしていない。

 アメリカとイランの関係は、1970年代以降、混乱を極めてきた。パーレビ国王時代は、アメリカ、イラン、サウジアラビアは、ワシントン、テヘラン、リヤド枢軸と呼ばれるほど緊密な関係にあり、中東の原油価格の支配権を握っていた。しかし1979年イランで宗教指導者ホメイニ師の主導により宗教原理主義者たちが実験を握って若者たちの革命防衛隊が登場するとパーレビ国王一家はエジプトに亡命。さらにアメリカ大使館にいた館員たちが革命防衛隊の人質となってしまう。途中、何人かは脱出に成功し米軍も救出作戦を試みたが、結局400日以上にわたって人質状態におかれた。この間、館員たちは暴行などにあったといわれ、病人も出している。

 アメリカによるイラン制裁が続いたが、その後イランと米・英・仏・独・中国・露がイランの核開発を制限する見返りに制裁を緩和する核合意が結ばれる。しかし、トランプ政権になるとアメリカは一方的に核合意から離脱しイランとの交渉が途絶え、核合意した国々との国際協調路線にもヒビが入っている。

■戦争を望まない米・イラン
ただイランも経済制裁で経済は急激に悪化し、日量250万バレル輸出していた原油は半減し、5月にはさらに大幅な制限強化を打ち出したためイラン経済は困窮している。アメリカは制裁でイランを追い詰め現在の核合意よりさらに有利な合意を結びイランの力を縮小させたい狙いがあるようだ。しかし追い詰めすぎるとイランのタンカー攻撃やイスラエルへの攻撃にも発展し、アメリカ・イランの戦争へと発展する可能性もあるわけだ。

 ただ両国とも戦争にまで対立を大きくする気はないという。何せイランは中東の大国であり、イラク戦争時のように簡単に壊滅できる相手ではないし、もし戦争となれば原油価格は急上昇し、特にイランの石油への依存が大きい日本への影響は計り知れない。

■日本は本気で仲介を
 日本は1950年代に石油施設の国有化で世界から孤立したイランから初めて石油を輸入した国で、その時のタンカーが「日章丸」だった。安倍首相の今回の訪問で日章丸にちなんだ“第二の日章丸”の幸運が実現することを期待されたが、イラン側は「日本がアメリカの使者として来るなら意味がない」としつつも仲介に立ったことには謝意を表したという。ここは日本独自の仲裁案をたずさえて何度も交渉する努力が必要なようだ。
【Japan In-depth 2019年7月23日】

※参考情報
時事通信によると、米政府は22日、米国のイラン制裁に違反してイラン産の原油を輸入したとして、中国の石油商社・珠海振戎と同社経営者を制裁対象に指定すると発表した。米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)によると、イラン制裁再発動後、原油禁輸に絡む中国企業への制裁は初めてと報じています。

・23日の日経新聞によるとイランが米国のスパイとして22日に明らかにしたイラン人17人の逮捕を米国は全面的に否定した。双方の無人機撃墜の事実関係でも主張は食い違う。イラン情勢が緊迫の度を増す中で自らに有利な情報を発信し、国内の引き締めや国際世論の支持取り付けにつなげる狙いが透けると報じています。

 

画像:Public domain 1979年11月4日・在イランアメリカ大使館を襲撃する暴徒

【放送日時変更】今週金曜(26日)23:30より TBSラジオ『嶌信彦 人生百景「志の人たち」』ゲスト:梯 久美子氏(作家) 二夜目

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次回のTBSラジオ 『嶌信彦 人生百景「志の人たち」』(21:30~)は作家 梯久美子氏をお迎えする二夜目。21日(日)は、参議院選挙特別番組放送のためお休みし、今週金曜(26日)23:30よりお届けいたしますのでご注意下さい。

小説ではなくノンフィクションを書く醍醐味や書く時に拘っている理由。45歳で生涯を閉じた原爆作家(原民喜)を取材した際、何を感じどう向き合ったのかなどをお伺いする予定です。

前回は作家になった経緯や、第2次世界大戦中の硫黄島の戦闘を指揮し死去した人物の人生に追った作品「散るぞ悲しき―硫黄島総指揮官・栗林忠道―」を取材して書くまでの思いなどをお伺いしました。

参考情報として、クリント・イーストウッド監督の映画「硫黄島からの手紙」で渡辺謙氏が栗林忠道氏を演じられています。渡辺氏は撮影中、梯氏の「散るぞ悲しきー硫黄島総指揮官・栗林忠道ー」をずっと帯同されたというエピソードがあります。

 

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