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ジャーナリスト嶌信彦のコラムやお知らせを掲載しています。皆様よろしくお願いいたします。

ウズベキスタン写真展『シルクロードの十字路 ウズベキスタン』開催のご案内

フスニディン・アト(Husniddin ATO)氏撮影サマルカンド・レギスタン広場

フスニディン・アト(Husniddin ATO)氏撮影サマルカンド・レギスタン広場

スタッフからのお知らせです。

近年、観光地としても人気を博し、昨年の英・エコノミスト誌の『今年の国』にも選ばれたウズベキスタン。昨年日本から訪れた観光客は約2万4千人と非常に注目の高まっている国です。

ウズベキスタン大使館より素敵な写真展のご案内をいただきましたのでご紹介します。2月29日(土)から 3月2日(月)まで杉並区役所1階にてウズベキスタンの文化、芸術に親しんでいただく一環として、ウズベキスタン新進気鋭の写真家フスニディン・アト(Husniddin ATO)氏の写真展を開催される運びとなりました。

アト氏は国立ウズベキスタン芸術アカデミーのメンバーでもあり、写真家としてのみならずウズベキスタンの伝統音楽の専門家としてもその名を馳せています。今回の写真展ではアト氏の目を通したウズベキスタン伝統の風景、豊穣な文化が紹介されています。

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なお、杉並区はこの夏開催される東京オリンピックウズベキスタンのボクシングチームの事前キャンプ地となっています。

昨年、ウズベキスタン観光大使に就任された前田敦子さんも魅了された風景をぜひこの機会に堪能いただけると幸いです。

主催:駐日ウズベキスタン共和国大使館
共催:杉並区
会期:2020年2月29日(土)、 3月2日(月)9:00~17:00
会場:杉並区役所(東京都杉並区阿佐谷南1丁目15-1)1階ロビー
入場無料

"経済敗戦"からどう立ち直る?

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「平成の30年は日本の"経済敗戦"の時代だった」と断ずるのは柳井正ユニクロ会長兼社長だ。激動の昭和時代を経て平成の30年は穏やかに成長し国民の生活は豊かに安定したかにみえる。しかし内実をみると、スイスのビジネススクールIMDが発表した世界競争力ランキングではもはや経済大国とはいえないほど凋落しているのだ。

 ユニクロを展開するファーストリテイリング社は、1949年に家業の小郡商事(山口県)から創業し、84年にユニクロ1号店を広島にオープンし全国展開を進めた。同社の2019年8月期の決算は2兆2905億円の売上高に達し、今やアジア、アメリカ、ヨーロッパにまで進出して世界第3位のアパレル小売会社となった。

 その柳井氏は「GDPはまだ世界で3位だが、IMDのランキングは1992年から4年連続1位だったのに2019年の日本の企業競争力は世界ランキングで30位にまで落ちた」と嘆き、このままだとGDPももっと低落するだろうと指摘する。

 60年代から80年代の高度成長期は、輸出が盛んで国内の人口も増大して内需も拡大していた。このため大企業はもちろんのこと99%を占める中小企業も海外に飛び出て市場を開拓したし、企業の研究開発が熱心で設備投資を行ない、新製品をどんどん作り出していった。テレビ、自動車、機械、通信機器やそれらの部品等は、日本企業の競争力が強く、他の追随を許さないほどだった。そこには日本人の勤勉さや手先の器用さ、時間厳守の厳しさ、2000年以上に及ぶ文化、文明の蓄積などが寄与していた。

 ところが、80年代後半から90年代初めにかけて日本を覆ったバブル経済の波に呑まれ、多くの企業がバブル崩壊とともに苦渋を飲む結果となってゆく。このため、日本の活力を支えてきた多くの中小企業が倒産、閉鎖し、企業の合併再編が進んだ。2000年代に入ると金融業界にまで波及。13行あった都市銀行三菱UFJ、三井住友、みずほ、りそなに統合され、今なお地方銀行と信用金庫の再編統合が進行中だ。

 しかも、世界経済のグローバル化が急速に進んでいったが、日本企業はこの流れにも乗り遅れた。そのせいか、90年代前半までに見られた日本企業の進取の精神や日本人の勤勉努力、教育への投資、設備の更新といった分野にまで内向きとなり、企業や人々は設備投資や消費に臆病になっていった。企業の資金は溜め込まれるばかりで人々の消費意欲も慎ましやかとなり、企業の内部留保は463兆円、個人の金融資産は1830兆円にも及ぶ。しかし、日本全体に元気がなく経済敗戦とはいい得て妙な表現だ。
【財界 2020年2月12日号】


※なお、本コラムは新型コロナウイルスによる肺炎の影響により、中国におけるユニクロの休業店舗数が報じられる前に入稿しております。

 

画像:RRiceさんさんによる写真ACからの写真

昨日 TBSラジオ『嶌信彦 人生百景「志の人たち」』 ゲスト:小川仁志氏(山口大学教授)音源掲載

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スタッフからのお知らせです。

昨日のTBSラジオ 『嶌信彦 人生百景「志の人たち」』(21:30~)山口大学教授 小川仁志氏をお迎えした音源がradikoに掲載されました。1週間の期間限定でお聞きいただきます。

有名大学を卒業後一流企業に入社するがすぐに退社、次に市役所職員をしながら学んで哲学者になったという人生観や、哲学を広めるために始めた哲学カフェの活動などについてお伺いしました。

次週も引き続き小川氏をゲストにお招きし、哲学カフェの参加者から最近感じる哲学に対する日本人の意識の変化や、ビジネスの哲学研修が見直され始めている今、ポストグローバル時代に必要とされる日本人にとっての哲学のあり方や考え方などについてお伺いする予定です。

小川氏が上梓された書籍の一部をご紹介いたします。

英国の欧州離脱は成功なのか ―下手をすれば中流国家に―

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 「ドイツの靴までなめてすり寄ろうとするのか」――故サッチャー英元首相は、かつてフランスのドイツ寄り姿勢を口汚くこき下ろしたことがある。世界を支配した経験と誇りを持つイギリスにとって、ドイツとフランスが手を結んでヨーロッパを牛耳ろうとすることにガマンならなかったのだ。

続きは、本日配信のメールマガジンまぐまぐ」”虫の目、鳥の目、歴史の目”にてご覧ください。(初月無料)

続きに掲載されている本記事の見出し

■英国は欧州共同体参加をためらっていた
■ユーロに参加せずポンド維持
■あわや“合意なき離脱”へ
■英国抜きのEUも地位低下へ
■英国の一体性も揺らぐ?



画像:はむぱんさんによる写真ACからの写真

日曜(16日) TBSラジオ『嶌信彦 人生百景「志の人たち」』 ゲスト:小川仁志氏(山口大学教授)

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スタッフからのお知らせです。

日曜(16日)のTBSラジオ 『嶌信彦 人生百景「志の人たち」』(21:30~)山口大学教授 小川仁志氏をお迎する予定です。

有名大学を卒業後一流企業に入社するがすぐに退社、次に市役所職員をしながら学んで哲学者になったという人生観や、哲学を広めるために始めた哲学カフェの活動などについてお伺いいたします。

小川氏が上梓された書籍の一部をご紹介いたします。

日経読書欄のランキングに『伝説となった日本兵捕虜 ソ連四大劇場を建てた男たち』が入りました

本書の主人公、永田行夫氏のご長男、立夫氏(右)とナボイ劇場にて

本書の主人公、永田行夫氏のご長男、立夫氏(右)とナボイ劇場にて

スタッフからのお知らせです。
先週土曜日(2月8日)付けの日経新聞読書欄に『伝説となった日本兵捕虜 ソ連四大劇場を建てた男たち』(角川新書)が入りました。

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今回、大阪・紀伊国屋書店梅田本店様の新書(1月27日~2月2日)ランキングです。多くの方に、ご購入いただき感謝申し上げます。

昨日 TBSラジオ『嶌信彦 人生百景「志の人たち」』 ゲスト:料理研究家 土井善晴氏 二夜目 音源掲載

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スタッフからのお知らせです。

昨日のTBSラジオ 『嶌信彦 人生百景「志の人たち」』(21:30~)は先週に引き続き、料理研究家 土井善晴氏をお迎えする二夜目をお届けしました。音源がラジコのタイムフリーに掲載され、16日まで配信中です。

“おふくろの味”を流行語にした料理研究家土井勝氏を父に持ったプレッシャーの中、人気料理番組の講師としても活躍するまでになった人生の転機などにつきお伺いしました。

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前回は、飽食の時代にあってごくごくシンプルな食事のスタイルである「一汁一菜」が、多くの支持を集めている今、健康でいるために受け継がれてきた伝統的な和食の型などについてお伺いしました。


土井氏が上梓された書籍の一部をご紹介いたします。合わせてぜひ参照ください。

 

次回は、山口大学国際総合科学部教授の小川仁志氏をお迎えする予定です。

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