時代を読む

ジャーナリスト嶌信彦のコラムやお知らせを掲載しています。皆様よろしくお願いいたします。

コラム(電気新聞)

AIで巻き返しできるか

日本で「人工知能(AI)を研究し、事業に生かそうとする企業が急速に増えている。数多くのデータを超高速に複数のレベルで分析し、複雑なシステムの理解や独自のシナリオの作成などに活用しようとしているのだ。ただAIとの間で、人間同士のような対話を行ない…

中国・10の産業育成目指す

アメリカと中国の経済摩擦がだんだん激しさを増している。特に、まず貿易戦争だ。 中国の日常製品の品質はここ2、3年で急速に良くなっており、特にテレビなどの電気製品はコストが安く輸出の目玉商品になってきた。いまやアメリカの貿易赤字は8787億ドルに達…

米中摩擦、日本が貢献を

米中貿易摩擦はアメリカと中国の突っ張り合いで、いまだに決着への展望がみえない。日本が議長国を務める6月のサミット前後がヤマ場になりそうだが、他のサミット参加国も引っ張り込んで決着への道筋をつけられるのかどうか。相変わらず静観を決め込み実質的…

IoTへのサイバー攻撃

このところIoTの話題が急速に増えている。インターネット・オブ・シングスの略で、モノのインターネットとも呼ばれている。インターネットには、これまでのように人と人がつながれるための通常のインターネットの他にモノや機械同士がつながるインターネット…

不祥事多発と5Gに遅れ

日立製作所と系列10社が、外国人技能実習適正化法に関し違反があるとして国の機関から改善指導を受けていた。日立といえば、財界総本山・経団連の会長を輩出しているだけに反響も大きかった。しかし、日本の大企業でこうした問題点を抱えている企業が最近、…

ゴーン問題の本番は釈放後に?

ルノー・日産自動車のゴーン会長が逮捕され刑務所に拘留中の11月29日、日産自動車、三菱自動車のトップと仏ルノーの最高責任者(CEO)代理の三者が会った。三社連合の今後の運営方針について初めて協議し「引き続き提携の取組みに全力を尽くす」ことで合意…

5G時代の産業革命へ 

かつての通信といえば、電話線を通じて人と人が会話するものだった。わが家に初めて電話機が入ったのは、確か小学校の頃で黒い電話機を通じて遠くの人と話ができることにびっくりし、電話機を持つあちこちの友達に電話して楽しんだ記憶が鮮明だ。その後、進…

独裁者好みのトランプ大統領 

最近、国際社会でまた独裁的政権が目立ってきた。カンボジアでは7月29日の総選挙でフンセン首相が率いる与党・人民党が全議席を獲得したと発表、完全な一党独裁国家となった。カンボジアは自国民を虐殺したポルポト派の長い支配の末、1993年に国連の下で総選…

五輪の日程変更を! 

全国で猛暑が止まらない。7月23日は埼玉県熊谷市で観測史上最高の41.1度を記録。23日までに熱中症で亡くなった人は少なくても30都道府県で94人(毎日新聞)、救急搬送者は16~22日の1週間で2万2647人に上った。 各紙の見出しも「異次元猛暑 深刻」「気象庁 …

EVによる自動車革命 

電機メーカーのパナソニックが電機自動車(EV)分野に参入することになった。パナソニック(旧松下電器産業)といえば、戦前から家電製品を手掛け、電機業界の雄にのし上がってきた企業だ。戦前の二股ソケットの開発から始まり、戦後はラジオ、電気洗濯機、…

急増する外国人労働者 

日本で働く外国人労働者が昨年過去最高となった。厚生労働省によると、2017年10月末に外国人労働者数が128万人になり、日本の総雇用者総数の約2%を占める水準になったという。特にこの5年間で急増し、60万人に及んでいる。 外国人労働者の受け入れについて…

流通を変えるネット通販 

ネット通販(電子商取引、eコマース)が爆発的に伸びている。日本のネット通販の大手3社(アマゾン・ジャパン、ヤフー、楽天)の販売額は2017年に6兆7千億円に達し、全国百貨店の6兆円を初めて抜いた。拡大は依然続いており、スーパー、コンビニを追い上げ、…

仮想通貨の危うさ

ブームに沸いていた仮想通貨で580億円の資金流出(被害)が出て、一挙に仮想通貨への関心と不信が高まっている。2016年に香港、17年に韓国でもハッキングやサイバー攻撃で100億近い流出事件が起きており、いずれ日本でも狙われるとみられていたが、十数分で5…

日本は環境後進国に?  

かつて環境先進国といわれた日本が、いまや後進国の地位に甘んじている。経済先進国の集まる経済協力開発機構(OECD)35ヵ国の中でも、いまや最下位クラスだし、他の基準をとっても日本は決して上位にはない。 例えばエール大学などが出している環境パフォーマ…

不思議な安倍長期政権

安倍政権は、よく考えてみると奇妙な政権だ。このまま順調に推移すれば10年近くも続く長期政権となり、むろん戦後政治では前代未聞だ。 ではどこが安倍政権の“魅力”なのかと問われると頭を抱えてしまう。経済成長は“いざなぎ”を超えたというが1~2%の低成長…

新産業革命をおこすEV

世界で初めて電気自動車(EV)が走ったのは、何と180年以上前の1830年代とされる。多分、遊園地で走っているゴーカートやゴルフ場のゴルフカートのようなものだったに違いない。電気モーターをのせて動力源にすれば簡単に走れたのだ。ゴーカートやゴルフカー…

進次郎とポスト安倍

安倍首相からすっかりオーラが無くなった。7月の国会閉会中の集中審議審査で、一強体制時代に放っていた自信たっぷりの物言いが完全に影をひそめてしまった。 私は昨年から「安倍政権はピークを過ぎた」と何度か私のコラム(嶌信彦オフィシャルサイト「時代…

カタールの嵐

中東・湾岸地域の情勢は、ちょっと目を離すと複雑化、混迷化し、わけがわからなくなる。最近の注目はカタールだ。 カタールはアラビア半島東部に位置しサウジアラビアからアラビア湾に突き出ている秋田県並みの面積を持つ小国。日本人には1993年のサッカー・…

大企業は日本ベンチャーに注目

日本の大企業が国内のユニークなベンチャー企業に目をつけM&A(買収・吸収合併)に走っている。大企業の海外企業へのM&Aは、ここ10年で急速に拡大しており、最近は海外だけでなく国内の特色を持った将来性のあるベンチャー企業を物色しはじめたのだ。 …

消費不況は企業の怠慢

高成長の足がかりをつかみ始めた1960年代以降、若者も大人も主婦たちにとっても欲しい商品はいくらでもあった。若者はバイクやクルマに目がなかったし、サラリーマンは時計やカバン、靴などのおしゃれに気を使った。主婦たちは電気冷蔵庫、洗濯機、掃除機、…

トランプ登場

アメリカの新大統領にトランプ氏が就任した。政治、軍隊の経験がない不動産王あがりの人物である。ビジネスの駆け引きはうまいとされるが、世界をどう引っ張ろうとしているのか、未知の部分が多く不安定な時代に入りつつある。 大統領選挙に当選した直後から…

環境先進国からの脱落

年々、地球が温暖化に向かっていることは、今や誰もが感じている。今年などは5月頃から真夏日並みの暑さが続き、いやが応にも気候変動の異常さを身に沁みて思い知った。 これまで日本は、一応”環境先進国”として自らを位置づけてきた。現在の地球温暖化対策…

多すぎないか祝祭日

最近、祝日や連休がやたらに増えてきた。働き盛りの頃やサラリーマンにとっては休日の増加は嬉しく感ずるが、現代の中小・零細企業やシニア、主婦層にとってはどうなのだろうか。 先日、ある零細企業主と話していたら「こう休みが多くては商売あがったりだ」…

一体感で生まれる五輪魂

リオのオリンピックが終わり、暑い夏も峠を越えてきた。オリンピックは、熱心に見ていたわけではないが、柔道や女子の卓球、男子体操などの競技に感動するものがあり、そこにはいくつかの共通点を感じた。 オリンピック競技で最初に強烈な印象をもったのは男…

ジョン・ブルの賭けは?   

イギリスは、結局欧州連合(EU)からの離脱を選択した。キャメロン首相や経済界、特に世界の中心的存在であるシティ(金融街)などはEU残留を訴えていただけに、その衝撃はイギリス、EUだけでなく世界を揺るがせた。 経済的損失からみる限り、離脱はイギ…

科学信仰と職人業(わざ)

最近の日本はITやスペース(宇宙)、三次元製造など新しい技術が次々と紹介され、その素晴しさに目の色を変えて追い抜こうとしているようにみえる。その半面で昔ながらの町工場の技術を軽んじる風潮が目につく。 たしかにいま流行の最先端技術は「えっ」と驚…

ベルギーテロと東京

ベルギーの首都・ブリュッセルがテロの標的にされた。ベルギーの人口は約1100万人とヨーロッパの中では小国だし、ブリュッセルも120万人で大都市というほどではない。ただブリュッセルの約7割は移民やその子孫で、約2割がイスラム教徒とされる。移民政策には…

マイナス金利は有効か?

銀行に預金すれば、預金金利分を元本以外にもらえるのが世界の金融の常識だった。ところが預金すると預金者の方が銀行に金利分を支払うというこれまでにない非常識の事態が世界でおこっている。 日銀の黒田総裁は史上初のマイナス金利の導入を発表した1月29…

深みなかった戦後70年論

戦後70年にあたる2015年がまもなく終わる。今年は、いつになく戦後日本を総括する文章が識者によって書かれ、70年の意義と今後の未来を語った。 しかし、どれも消化不良でストンと胸に落ちる論がなかったように思う。世界は一段と混乱を深めてきたし、日本の…

仰天? 英・中原子力協力

イギリス(英)やフランス(仏)が、中国の提唱したアジアインフラ投資銀行(AIIB)の参加にあっという間もなく支持した時には、びっくりした。仏は、かつての共産党幹部の多くが留学していたからまだ中仏の絆は強く残っているのだな、と思ったがドイツ…